ひとりごと

ほっとひと息、心がなごむひとりごと

行く夏…

2011-08-29 21:21:01 | Weblog
日中は暑いものの、このところの朝夕の空気は、やはり「秋」の訪れを感じさせてくれます。

昼間は、セミの、行く夏を惜しむような精いっぱいの鳴き声で賑やかですが、夜になれば、涼しい風の中、コオロギやスズムシ・・・秋の虫たちの澄んだ声が聞こえてきます。

今夜、部屋の中で「カネタタキ」に会いました!
「あら!」と挨拶したいような気持ちでした(うっかり、潰してしまわなくて良かった)!
体長5ミリくらいの小さな小さな虫(でも触角は3センチくらい!)なのですが、「チン、チン、チン・・・」と鉦を叩くような大きな声(?)で鳴いてくれて、とっても涼やかなのです!
どこから現れるのか・・・今年も秋を告げに来てくれたんですねえ!

いつもの散歩コースに、ウリカズラ(正式名か定かではないのですが・・・)の花がいっぱい咲いていて、甘く良い香りがあたり一面に広がって、つい立ち止まって深呼吸しています!
山の斜面や植え込みなどに絡みつくように自生している「つる草」なのですが、とっても可愛い花!・・・でも、今年はずいぶん早いような気がします・・・いつもは9月の末に咲いていたような気がしますが。
激しい気温の変化の影響かもしれませんね・・・。

それにしても・・・同じ「つる草」ならば、この花が我が庭にも自生して欲しいのに・・・うちのは「ヘクソカズラ」です~!


ひとつの季節を見送って、新しい季節を迎える・・・この季節の色が溶け合うような行ったり来たりしながらの移ろいが・・・何故かとっても好きです・・・







津南町の旅!・その3

2011-08-26 22:45:33 | Weblog
ほんの少し山道を登ったところに、趣のある木造の温泉の建物がありました。
看板には赤い文字で「赤い湯」!

Tさんからも「お湯が赤いのよ!!」と聞いてはいましたが、浴室を開けてみたら「わっ!ホントに赤い!!」とビックリ!
私たち以外どなたもいなかったので、思わず写真とってしまいました!
鉄分が多く含まれているらしく、とにかく一般の療養泉の基準の倍以上の濃度で、とにかくあらゆる効能が書かれていました!
「絶対に身体に良さそう!!」と思える気持ちの良いお湯でした!
窓の外に広がるゆったりした野原と雲がたなびく墨絵のような山の風景を眺めながら、私たちだけの貸し切り状態でゆっくりとくつろぐことができました~!
はあ~、幸せ~~!

温泉から上がった後は、「えーのかみ」さんに戻って、いよいよお食事!

自家製・無農薬の野菜を中心にしたお料理なのですが・・・ウド、フキ、ゼンマイ、ワラビ・・・ひとつひとつ丁寧な味付けで、一口ごとに身体中に栄養が染み渡るようでした!
イワナも、行者にんにくに漬けてから焼いてくださって、香ばしくて感激!
書いていたらきりがないほど、10品以上の小鉢がゆっくりと運ばれて、最後の「黒豆入りの桜ご飯」がまた絶品でした!
「山の幸の豊かさ」をじゅうぶんに堪能した思いがしました!
料理の腕をふるってくださった奥様は、とってもお洒落な素敵な方で、ロッククライミングをされていたと聞いてびっくりしました!
「『高麗』なら知ってます!岩登りに行ったから・・・」と・・・。

2時間ほどかけて、ゆっくりおしゃべりしながらの食事を終え・・・まだまだ名残りは尽きなかったのですが、雨の降らないうちにと、山を下りました!
この景色にお別れしてしまうのが惜しくて、棚田や渓谷や木々を眺めつつ・・・。
冬には7メートルの積雪を記録したこともあるという豪雪地帯のこの山の里で生きていく「厳しさ」や、だからこそ気付かせてくれるもの、自然から受け取る豊かさもあるのかな・・・などと考えていました。


津南町でTさんとお別れし(たっぷりお話できて嬉しかったです!)、Sさんの車で「十日町駅」まで送ってもらいました。

「本当なら私のお気に入りのブナ林や、I織物さんにも案内したかったけど・・・時間切れでごめんなさい!」と言ってくださったSさん・・・いえいえ、この2日間、本当にすっかりお世話になり、楽しませていただきました!
また、ゆっくりと「十日町探訪」もしたいと思ってます!

「ほくほく線」で1時間程揺られて「越後湯沢」に着き、「えーのかみ」さんからいただいた、青と白のリンドウの花束を抱え「山の空気」と一緒に新幹線に乗り込みました・・・!

十日町市と津南町のあると妻有(つまり)という地域では世界から様々なジャンルの芸術家達が集まって「大地の芸術祭」が開かれていたり、まだまだ訪れてみたい景勝地もたくさんあり、魅力的な地域です!
そして秋山郷も、もっともっと知りたいことがいっぱいありました・・・!ゆっくりトレッキングなどもしながら、滞在してみたい!
奥深い土地でした!!

まだまだ書き足りないことが頭の中で、グルグルしてますが・・・たくさんの嬉しい出会いあり、体験あり、感動ありの二日間の旅でした!!















津南町の旅!・その2

2011-08-26 21:06:59 | Weblog
津南町の2日目!

朝9時にSさんと合流した後、Tさんの運転で、秘境「秋山郷」へ向かいました!!
平家の落人伝説の里であり、今もなお「日本の原風景」が残る山峡の地で、私は昔から「一度訪ねてみたい!!」とずっと憧れていた土地だったので、Sさんから「今回のご案内は、秋山郷の温泉とお食事です~♪」と聞いて、大喜びで飛び上がってしまいました!!

津南町から、深い緑に包まれた山道を走ること約1時間。
深い深い谷の底を流れる中津川の美しさ!!   
秋山郷は、二つの高い山に挟まれた中津川渓谷沿いに、新潟県と長野県にまたがって13の集落があるそうですが、今回お邪魔したのは、長野県栄村「小赤沢」にあるSさんのお知り合いの「えーのかみ」という民宿でした。
(栄村といえば、3月の大震災の時に大きな被害があった村ですが、山をひとつ隔てたこの地区はあまり揺れずに被害を免れたのだそうです・・・)

宿に着くとすぐに、待ち受けていたご主人の車に乗り換えて、秋山郷を案内していただきました!

郷土史に詳しいご主人で、郷土資料館や江戸時代の民家などを回りながら、生活用具のこと「アンギン」と呼ばれる縄文時代からの伝統の編み物の衣服のことなど・・・たくさんお話してくださいました!
そして、カラマツやブナの美しい、森の中の獣道のような細い道を入っていき、平家の落人・秋山郷の大元の村と言い伝えられている「大秋山村跡」に案内してくれました!

木々に囲まれたほんの小さな空間に、小さなお墓が8つ。 供養塔も建っていました・・・。
この大秋山村は江戸時代の「天明の大飢饉」の時に滅亡してしまい、現在に至るまで8軒のお墓を隣のの人々がずっと守り続けているそうです。
静かな静かな空間にひっそりと建つ苔むした石たちを見ていると、膨大な歴史の流れの中の「一瞬」を生きている自分を考えてしまいました。

その後、民俗資料館(個人宅)にも立ち寄って生活の道具などを見せてもらったのですが、その家のご主人は画家で、2階がギャラリーになっていて、かなりな大作も飾られていてびっくりしたのですが、11月には銀座の画廊で個展を開くことになっているそうです。

時折雨がぱらついたり、晴れたりの繰り返しでしたが、約2時間たっぷりと楽しませていただき、宿にもどりました!


「さて、次は温泉です~!」と、私たちはすぐ近くの「小赤沢温泉」へ・・・!




津南町の旅!・その1

2011-08-25 22:26:08 | Weblog
昨朝、薄日が射し、久しぶりにほんのちょっぴりのぞいた青空を眺めながら、地元の駅を出発、「新潟県・津南町」に向かいました!

大宮から上越新幹線に乗り込み、「越後湯沢駅」に着いたのが10時半。
天気予報では「雨模様」のはずでしたが、夏の青空と緑の山々が迎えてくれて、心の中で「やったーっ!」と叫んでおりました!
そして改札口までお迎えに来てくださっていた十日町おやこ劇場のSさんと、昨秋「おはなしの森」の公演で二日間、お世話になって以来、約一年ぶりの再会!
今回の旅は、Sさんが、お嬢さんの通われている学校の文教委員としての立場で実現してくださった公演です。

駅前からSさんの車で、津南町まで約40分の峠越え!
先月の「新潟・福島豪雨」で、十日町や津南町へのルートも各所で土砂崩れがあり、しばらくは交通がストップしていたし、またさらに、ここ数日の豪雨もあり、今回の公演が実現できるか本当に心配していたのです・・・!
実際、昨日まで雷が落ちたり、かなり悪天候が続いていたのだそうで、Sさんも「ホントに良かったですーーっ!」と!!
去年、私たちも帰路に超えたコース(日本三大峡谷と謳われる『清津峡』の近く)を逆に辿ったのですが、道路脇の復旧工事をしている場所が何か所もありました・・・。

懐かしい風景を眺めながらSさんと久しぶりのおしゃべりに花を咲かせているうちに、無事「県立津南中等教育学校」に到着しました!
6年前に開校した、県立の中高一貫教育の学校です。
Sさんは文教委員として、「この多感な年頃の人たちに、是非『賢治の世界』を届けて欲しい!」と熱心に皆さんに働きかけてくださって、先生方も快く、「初の取り組み」として実現してくださったのだそうです!

午後から2ステージ。
私一人での「読み語り」でしたが、中学生には「よだかの星」、高校生には「虔十公園林」を聴いていただきました。

各回とも、約200人の生徒さんたち!
さてさて、果たして集中してくれるかな・・・と、やはり心配もありましたが、初めの早口言葉遊びで、中高生どちらも熱心に参加してくれて笑いもいっぱいで、すっかり会場の緊張感がほぐれたようでした!!
私のほうが「一緒に遊んでくれてありがとう~!」と言いたい気持ち!^^

そして、私としては「中高生」の皆さんにこのようなスタイルで届けるのは初めての体験だったのですが、皆、最後まで真剣に聴いてくれて、「言葉」をしっかりと受け止めてくれている姿に、その素直な感性に、こちらが感動してしまいました!

生徒さんの中には、十日町市でのおやこ劇場の公演で出会った人もいたようですね!
そして保護者席にも懐かしいお顔が見えて・・・。おしゃべりはできませんでしたが、再会とっても嬉しかったです!


午後4時過ぎに学校を退出し、役員さんたちと少しおしゃべりをさせていただきましたが、皆さんも私と同じく、生徒さんたちの姿に感動されていたようでした! そして「取り組んで本当に良かった!!」と言ってくださって、私も「取り組んでくださって、こんな機会をいただけたこと」に心から感謝でした!!
校長先生はじめ、職員の皆様、そして文教委員の皆様、本当にありがとうございました!


皆さんとお別れした後、Sさんに送っていただき津南駅近くの宿へ。
温泉に入って、しばしリラックス・・・でしたが、実はもうひとつ、予定がありました!

おやこ劇場のTさんが関わっておられる教育委員会のボランティア「おはなしおかあさん」の研修会に、「講師」としてお招きいただいていたのでした!
夜7時から開始ということで、お迎えに来てくださったTさんと軽くお食事した後、急いで会場へ!
公民館の研修室に10人ほどのメンバーの方たちが待っていてくださいました。
かれこれ20年も続いている会なのだそうですが、新しい参加者の方もいて「改めて基本を!」ということで開催してくださった会でした!

初めてお会いする皆さんでしたが、「おはなし」大好きな思いは共通!
発声練習やら、言葉遊びやら、大きな声を出して大笑いしているうちに、すっかりお馴染みのような気持ちになってしまいました!
2時間の講座、あっという間に終わってしまって、お名残り惜しい気持ちでお別れしましたが・・・またお会いできることを願いつつ、皆さんも日々の活動、どうぞ頑張ってくださいね!!
終了後、若い参加者のお一人が、「去年の公演で、『だいじょうぶ』に感動したんです・・・!」と声をかけてくださってビックリ!    
この地域での繋がりが、少しずつでも広がっていることが、嬉しいことだなあとしみじみ思いました!!

また、Tさんと共に、初めてお会いしたEさんとも少しおしゃべりの時間を持てたのですが、素敵な絵本を紹介してくださったり
3月の震災でやはり大きな被害を受けた長野県栄村のボランティアとして通われていてそのお話も聞かせてくださったり、短い時間でしたが心がほっと温まる時間を過ごさせていただきました!

長い長い一日でしたが、宿の目の前を流れる信濃川の川音を聞きながら、静かな静かな夜・・・ぐっすり眠りについたのでした・・・


そして二日目の今日・・・
朝9時にTさんがお迎えに来てくださって、途中でSさんと合流し、お二人が私のために計画してくださっていたミニ・ツアーに出発しました・・・!!




































 






夢のひととき…♪

2011-08-21 23:27:12 | Weblog
夏が去ってしまったかと思えるような肌寒い一日でしたが、私にとっては心躍る、夢のような素晴らしい夜でした!

夕方、小雨の中を埼玉県川口市の総合文化センターリリアで開催された、オランダの女性5人のヴォーカルアンサンブル「Wishful Singing」のコンサートに出かけました。
「Wishful Singing」の皆さんは、今日の午後まで開かれていた軽井沢合唱フェスティバルのゲストとして初来日されたとのことで、その「サテライトコンサート」として、今夜の川口、明日は徳島、明後日は京都と3日間の公演が実現したのだそうです!

フランク&マリアさんがブログで以前から「素晴らしい機会!絶対にお勧め!!」とご案内してくださっていたので、「是非、行ってみたい!!」と、今夜を楽しみにしていたのでした!!
ああ、心から心から感謝です!!  聴くことができて、本当に良かった!!  素晴らしいコンサートでした!!!

オープニングは、賛助出演された女性合唱団「ブリリアントハーモニー」皆さんが4曲歌われたのですが、天から降りてくるような澄んだ歌声にうっとりとしながら、心のネジがゆるゆると解き放たれていきました・・・!

そしていよいよ「Wishful・・・」のコンサートの始まり・・・舞台の袖を「今か、今か・・・」と見つめていたら、なんと客席からの登場で、観客は嬉しいどよめきでしたが、最初の声が響いたとたんに、その深さに圧倒されてしまいました!!

彼女たちの素晴らしさをなんと表現したら良いのか、音楽的なことに詳しくない私には適当な言葉が見つからないのが歯がゆいです!
アカペラで、フィンランドやスウェーデン、スコットランドの民謡や、シャンソン、ポップス、中世の物語・・・さまざまな曲を聴かせてくれたのですが、声の美しさ、アンサンブルの見事さは当然ながら、その表情、パフォーマンスが素晴らしくて、まるで寸劇を見ているような気分にもなりました!
曲の解説や、曲中のセリフなども日本語を使って、しかもユーモアたっぷり!
その全てがさりげなくて、とても楽しませてくれるのですが・・・「緻密」なテクニックゆえのことと、本当に感動でした!!
そして、大震災の後、松下耕氏が作曲されたという「永遠の光」と日本民謡「さくら」を続けて歌われた時には、表情から身体からも「鎮魂の祈り」と「再生」への希望が伝わって来るような気がして、胸が熱くなりました・・・。

あっという間の2時間!
カーテンコールの嵐、鳴りやまず!・・・でも9時を過ぎてしまい、2曲を歌ってもらって、私たち観客は去りがたく客席を立ったのでした・・・!

何層にも重なった美しい歌声が、深い深い情景を描きだしてくれて・・・たっぷりと夢に浸った夜でした!!