
久々の更新です。
ここ1ケ月程はまだ出会っていないクラシック音楽指揮者探求に没頭していました。
探求の成果は前述しましたロシアの大指揮者エフゲニー・ムラヴィンスキーとイスラエルの
大指揮者オットー・クレンペラー(1885-1973)です。

クレンペラーはベートーベンVn協奏曲と歌劇『フィデリオ』のCDだけは以前から持ってい
たのですが、今回は本腰を入れて聴き始めました。
まずはベートーベンとブラームスの交響曲全集、ワーグナーの管弦楽集、そして1968年ウィ
ーン・フィルとの演奏会を収めたライヴ盤などです。
一言で言うと主にゆったりとしたテンポでズッシリとした重厚な演奏(ドイツ的)が特徴な
ように感じました。特にベートーベン~交響曲第5番”運命”とマーラー~交響曲第9番(共に
1968年ウィーン・フィルとのライヴ)は圧巻でした。
マーラーに関しては大指揮者ブルーノ・ワルターとクレンペラーは共にマーラーの弟子だっ
たこともあり、直系譲りの演奏だと思います。
クレンペラーの最晩年は体の自由がきかず椅子に座っての指揮でしたが、そういった逆境を
も苦にしない強靭な生命力を感じました。
さて話題を日本のクラシック音楽界へ...
朝比奈 隆(日本 1908-2001)(日本指揮者協会・前会長)
大阪フィルハーモニー交響楽団音楽監督(在位 1947-2001)
日本が世界に誇る指揮者と言えば小澤征爾(1935-)が有名ですが、戦前戦後を通して生涯
現役を貫き、あのドイツの大指揮者フルトヴェングラーとも面識があった指揮者となると
朝比奈氏以外にそう何人もいるものではありません。
朝比奈氏の名は以前から知ってはいましたが、今まで演奏を聴いたことはありませんでした。
そしてようやく聴いた(観た)演奏がDVD『朝比奈 隆 + シカゴ交響楽団 1996年アメリカ
公演』です。演奏曲は『ブルックナー:交響曲第5番』。
まず驚いたのは当時、87才の高齢にもかかわらず凛とした姿勢で指揮する姿でした。
しかも振る相手は1891年創設のアメリカのみならず世界を代表するシカゴ交響楽団です。
今では日本人が海外のオーケストラを指揮することは珍しくありませんが、朝比奈氏の
指揮姿からは古き良き誇らしき日本人がそのまま全身から溢れていて、とても感動させ
られました。
日本を代表するオーケストラと言えばまずNHK交響楽団が筆頭でしょうが、ローカルな
大阪フィルハーモニーを現在の演奏水準にまで押し上げたのは紛れもなく朝比奈氏の功績
だと思います。
1940年にチャイコフスキーの交響曲第5番を振ってプロ指揮者デビューを飾った朝比奈氏は
奇しくも最後の演奏会となる2001年10月10日も同じチャイコフスキー交響曲第5番でした。
「立つことが私の仕事」「立って指揮が出来なくなったら引退」と言い続けて、最後まで
立ったまま指揮をした朝比奈氏には畏敬の念を感じます。

朝比奈氏亡きあとの大阪フィルを引き継いだ大植英次(1956-)はアメリカの大指揮者レナ
ード・バーンスタインの助手を勤めたこともあり、またバーンスタイン最後の演奏会となっ
た1990年8月19日ボストン・タングルウッド音楽祭でバーンスタインが使用した指揮棒と
ジャケットを遺族から献呈されています。
また2005年には日本人として初めてバイロイト音楽祭(100年の歴史を誇る)へ出演し、
ワーグナー『トリスタンとイゾルテ』を指揮しています。
偉大な先代のあとには、こうした立派な次代を担う後継者が続くものなのですね。
クラシック音楽となると、ついつい海外の指揮者・オーケストラに目が行ってしまいがち
ですが、日本にもこんなに素晴らしい指揮者・オーケストラが存在することを知りました。
明日から指揮者:朝比奈 隆の足跡を辿ろうと思います。
追伸:実家(大阪)へ帰省の際は、大植英次氏が指揮する大阪フィルの演奏会を聴いて
みたいものです。
ここ1ケ月程はまだ出会っていないクラシック音楽指揮者探求に没頭していました。
探求の成果は前述しましたロシアの大指揮者エフゲニー・ムラヴィンスキーとイスラエルの
大指揮者オットー・クレンペラー(1885-1973)です。

クレンペラーはベートーベンVn協奏曲と歌劇『フィデリオ』のCDだけは以前から持ってい
たのですが、今回は本腰を入れて聴き始めました。
まずはベートーベンとブラームスの交響曲全集、ワーグナーの管弦楽集、そして1968年ウィ
ーン・フィルとの演奏会を収めたライヴ盤などです。
一言で言うと主にゆったりとしたテンポでズッシリとした重厚な演奏(ドイツ的)が特徴な
ように感じました。特にベートーベン~交響曲第5番”運命”とマーラー~交響曲第9番(共に
1968年ウィーン・フィルとのライヴ)は圧巻でした。
マーラーに関しては大指揮者ブルーノ・ワルターとクレンペラーは共にマーラーの弟子だっ
たこともあり、直系譲りの演奏だと思います。
クレンペラーの最晩年は体の自由がきかず椅子に座っての指揮でしたが、そういった逆境を
も苦にしない強靭な生命力を感じました。
さて話題を日本のクラシック音楽界へ...
朝比奈 隆(日本 1908-2001)(日本指揮者協会・前会長)
大阪フィルハーモニー交響楽団音楽監督(在位 1947-2001)
日本が世界に誇る指揮者と言えば小澤征爾(1935-)が有名ですが、戦前戦後を通して生涯
現役を貫き、あのドイツの大指揮者フルトヴェングラーとも面識があった指揮者となると
朝比奈氏以外にそう何人もいるものではありません。
朝比奈氏の名は以前から知ってはいましたが、今まで演奏を聴いたことはありませんでした。
そしてようやく聴いた(観た)演奏がDVD『朝比奈 隆 + シカゴ交響楽団 1996年アメリカ
公演』です。演奏曲は『ブルックナー:交響曲第5番』。
まず驚いたのは当時、87才の高齢にもかかわらず凛とした姿勢で指揮する姿でした。
しかも振る相手は1891年創設のアメリカのみならず世界を代表するシカゴ交響楽団です。
今では日本人が海外のオーケストラを指揮することは珍しくありませんが、朝比奈氏の
指揮姿からは古き良き誇らしき日本人がそのまま全身から溢れていて、とても感動させ
られました。
日本を代表するオーケストラと言えばまずNHK交響楽団が筆頭でしょうが、ローカルな
大阪フィルハーモニーを現在の演奏水準にまで押し上げたのは紛れもなく朝比奈氏の功績
だと思います。
1940年にチャイコフスキーの交響曲第5番を振ってプロ指揮者デビューを飾った朝比奈氏は
奇しくも最後の演奏会となる2001年10月10日も同じチャイコフスキー交響曲第5番でした。
「立つことが私の仕事」「立って指揮が出来なくなったら引退」と言い続けて、最後まで
立ったまま指揮をした朝比奈氏には畏敬の念を感じます。

朝比奈氏亡きあとの大阪フィルを引き継いだ大植英次(1956-)はアメリカの大指揮者レナ
ード・バーンスタインの助手を勤めたこともあり、またバーンスタイン最後の演奏会となっ
た1990年8月19日ボストン・タングルウッド音楽祭でバーンスタインが使用した指揮棒と
ジャケットを遺族から献呈されています。
また2005年には日本人として初めてバイロイト音楽祭(100年の歴史を誇る)へ出演し、
ワーグナー『トリスタンとイゾルテ』を指揮しています。
偉大な先代のあとには、こうした立派な次代を担う後継者が続くものなのですね。
クラシック音楽となると、ついつい海外の指揮者・オーケストラに目が行ってしまいがち
ですが、日本にもこんなに素晴らしい指揮者・オーケストラが存在することを知りました。
明日から指揮者:朝比奈 隆の足跡を辿ろうと思います。
追伸:実家(大阪)へ帰省の際は、大植英次氏が指揮する大阪フィルの演奏会を聴いて
みたいものです。
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