nachtmusik

♪andante...im tempo...rondo...adagio♫

WAND : BRUCKNER

2010-12-25 | Classical♪
先月発売の新譜です~

『Günter Wand:Bruckner Symphonie Nr. 8』

やはり予想通り期待を裏切らないヴァント氏の堅実なブルックナーです。
決して奇を狙わずどこまでも威厳に満ちています。

古今東西数多くある交響曲の中でもブルックナーの交響曲第8番は巨大な大伽藍を思わせる別格の存在です。
始まりから終わりに到るまで一音たりとも気が抜けない緊張感と緊迫感が持続する作品です。

調性は「ハ短調」...
ハ短調で最も有名な交響曲といえば誰もが知るベートーヴェンの交響曲第5番「運命」があり、
他にはこれも有名なブラームスの交響曲第1番、そしてマーラーの交響曲第5番など...
どの作品も「ハ短調」から来る緊張感と緊迫感に支配されています。

ブルックナー自身は教会のオルガニストだったこともあり、その作品からは教会音楽にも通じる壮大な
宇宙観が備わっているようにも感じます。

 
ブルックナー:交響曲第8番ハ短調(ハース版)
指揮:ギュンター・ヴァント 演奏:ハンブルク北ドイツ放送交響楽団
東京サントリーホール 1990年11月3日


ヴァント氏の来日公演の2週間前にはチェリビダッケ氏も来日公演を行いました。
奇しくも演奏曲ならびに演奏会場は同じです。
そしてこの2人のマエストロは共に1912年生まれです。



ブルックナー:交響曲第8番ハ短調(ノヴァーク版)
指揮:セルジュ・チェリビダッケ 演奏:ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
東京サントリーホール 1990年10月20日

この二大巨匠が来日した1990年はブルックナー・ファンにとっては忘れられない1年だったのではないでしょうか。

日本が誇った朝比奈先生、そしてヴァント氏とチェリビダッケ氏、巨匠達亡き今...
この大曲「ブルックナー:交響曲第8番」を真の意味で振れる指揮者がまた現れてほしいです。


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