nachtmusik

♪andante...im tempo...rondo...adagio♫

Johann Sebastian Bach

2007-06-30 | Classical♪
今夜は昨年秋より始めましたクラシック音楽家シリーズです。

第7弾の今回は18世紀初頭~中頃のドイツで活躍した《ヨハン・セバスチャン・バッハ》
(ドイツ 1685-1750)です。

バッハは【音楽の父】と呼ばれ、今日の音楽に到るすべてに影響を与えていると言っても
過言ではありません。

私が初めて聴いたバッハ作品はと言うとオルガンによる『小フーガ・ト短調』でした。
当時、小学生だった私はこの作品を音楽の授業で聴き、まるで遠い昔の時代に吸い込まれて
いきそうな感覚をおぼえました。その後、先生からレコードをお借りし、繰り返し聴いたも
のです。

そしてそれから何十年を経て出会ったのが『マタイ受難曲』です。

数多くあるバッハ作品の中でも『マタイ受難曲』は最も劇的であり、且つ崇高な作品のひと
つです。その理由としてこの作品はキリストの受難を扱っているからです。
演奏時間には3時間を要します。

作品構成:

第一部
「ベタニヤの香油」「晩餐」「ゲッセマネの祈り」

第二部
「偽証」「大司祭とピラトの審問」「イエスの引渡しと鞭打ち」「十字架」「埋葬」

1729年に聖トーマス教会で初演されたのち、暫くは人々から忘れ去られていましたが、
100年後の1829年に作曲家メンデルスゾーン指揮による再演により、この作品が多くの人々
に知られる事となりました。

不滅の名盤と言われるカール・リヒター(ドイツ 1926-1981)指揮による1958年ミュンヘ
ン・バッハ管弦楽団・合唱団との録音はバッハの真価と真髄を表わしています。
先頃、映像による『マタイ受難曲』(1971年収録)も発売され、より一層作品への理解を深
めることができます。

Yokohama

2007-06-29 | Diary
今日は久しぶりに横浜へ出掛けました。

地元でありながらも、ほとんど行くことがないのですが今日はブラッと出掛けてみました。

平日にも関わらず人混みで、すこし疲れましたが....

それにしても、すれ違う人は若者達ばかりだなぁ~とつくづく感じた次第です(苦笑)

Simon Rattle

2007-06-28 | Classical♪
サイモン・ラトル(イギリス 1955-)

2002年9月、ベルリン・フィル第6代芸術監督就任記念演奏会の模様を記録したDVDを
観ました。演奏曲は『マーラー:交響曲第5番』。

名門ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団ということもあり、世界中が注目した就任記念
演奏会です。

ベルリン・フィルと言えばフルトヴェングラー、カラヤンといったあまりにも偉大な大指
揮者が君臨した世界一の楽団です。

現在のラトルの代への楽団員の世代交代が大きく行われたのは、カラヤンの後を継いだ
クラウディオ・アバドの時代のような気がします。アバドは在位12年間と短くはありまし
たが、あのカラヤンの後任という重圧の中でよく大任を果たしたと思います。

今回、ラトルが就任記念演奏会で選んだマーラーもアバド時代に名演が生まれています。
私は交響曲第7番と第9番を聴きましたが大変感動しました。
アバドはベルリン・フィル退任後、自らが組織したマーラー・チェンバー・オーケストラ
においても名演を残しています。

話しをラトルに戻します。
今回のマーラー:交響曲第5番は演奏時間が1時間強の大作のうえに第一楽章から最終楽章
に到るまで緊張感の連続でもあるので演奏者だけでなく観ている(聴く)側も結構体力が
いる作品でもあります。でも第四楽章のアダージョは他の楽章にはない別の世界を垣間見
れます。

いずれにせよ表現力豊かなラトル指揮によるマーラー5番には大変感動しました。
そしてなによりも音楽を愛する喜びがラトルの顔の表情に溢れているのに感動しました。

今後もベルリン・フィルの活躍から目が離せません~

The Planets

2007-06-24 | Classical♪
今日は雨が降り梅雨らしさをのぞかせていましたが、先日は30℃を超える真夏日を思わせる
日もあり、気候の変動が激しいこの頃ですが、これも地球温暖化の影響なのでしょうか...
それはさておき今日は地球を離れて宇宙の話題です~

イギリスの作曲家:Gustav Holst(1874-1934)が1914年から1916年にかけて作曲した
組曲《惑星》を聴くと宇宙の神秘に浸れます。
私はこの組曲《惑星》が大好きなので何枚も購入しています。

最近、購入したものでは日本を代表する音楽家の冨田 勲氏がシンセサイザーを駆使して録音
した『The Tomita Planets』です。アルバム名に演奏者自身の名を付けるくらい独奏的なサ
ウンドとなっています。

組曲《惑星》の世界初演は1918年にエイドリアン・ボールドの指揮によるものです。
そしてこの作品を一躍有名にした名盤と言えばカラヤンがウィーン・フィルと1961年に録音
したものです。


私が今までに購入したCDはと言うと...


指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/1961年録音


指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団/1982年録音


指揮:ウィリアム・スタインバーグ/ボストン交響楽団/1970年録音


指揮:ジェイムズ・レヴァイン/シカゴ交響楽団/1989年録音


指揮:ジョン・エリオット・ガーディナー/フィルハーモニア管弦楽団/1994年録音


指揮:サイモン・ラトル/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団/2006年録音


演奏:冨田 勲/1976年録音


追伸:次は作曲者自身による自作自演盤を購入しようかと思っています。
   クラシック音楽は指揮者によって演奏解釈が異なるので興味は尽きません。

指揮:グスターヴ・ホルスト/ロンドン交響楽団/1926年録音

マエストロ:朝比奈 隆

2007-06-22 | Classical♪
久々の更新です。

ここ1ケ月程はまだ出会っていないクラシック音楽指揮者探求に没頭していました。
探求の成果は前述しましたロシアの大指揮者エフゲニー・ムラヴィンスキーとイスラエルの
大指揮者オットー・クレンペラー(1885-1973)です。



クレンペラーはベートーベンVn協奏曲と歌劇『フィデリオ』のCDだけは以前から持ってい
たのですが、今回は本腰を入れて聴き始めました。
まずはベートーベンとブラームスの交響曲全集、ワーグナーの管弦楽集、そして1968年ウィ
ーン・フィルとの演奏会を収めたライヴ盤などです。

一言で言うと主にゆったりとしたテンポでズッシリとした重厚な演奏(ドイツ的)が特徴な
ように感じました。特にベートーベン~交響曲第5番”運命”とマーラー~交響曲第9番(共に
1968年ウィーン・フィルとのライヴ)は圧巻でした。

マーラーに関しては大指揮者ブルーノ・ワルターとクレンペラーは共にマーラーの弟子だっ
たこともあり、直系譲りの演奏だと思います。

クレンペラーの最晩年は体の自由がきかず椅子に座っての指揮でしたが、そういった逆境を
も苦にしない強靭な生命力を感じました。

さて話題を日本のクラシック音楽界へ...

朝比奈 隆(日本 1908-2001)(日本指揮者協会・前会長)
大阪フィルハーモニー交響楽団音楽監督(在位 1947-2001)

日本が世界に誇る指揮者と言えば小澤征爾(1935-)が有名ですが、戦前戦後を通して生涯
現役を貫き、あのドイツの大指揮者フルトヴェングラーとも面識があった指揮者となると
朝比奈氏以外にそう何人もいるものではありません。

朝比奈氏の名は以前から知ってはいましたが、今まで演奏を聴いたことはありませんでした。
そしてようやく聴いた(観た)演奏がDVD『朝比奈 隆 + シカゴ交響楽団 1996年アメリカ
公演』です。演奏曲は『ブルックナー:交響曲第5番』。

まず驚いたのは当時、87才の高齢にもかかわらず凛とした姿勢で指揮する姿でした。
しかも振る相手は1891年創設のアメリカのみならず世界を代表するシカゴ交響楽団です。

今では日本人が海外のオーケストラを指揮することは珍しくありませんが、朝比奈氏の
指揮姿からは古き良き誇らしき日本人がそのまま全身から溢れていて、とても感動させ
られました。

日本を代表するオーケストラと言えばまずNHK交響楽団が筆頭でしょうが、ローカルな
大阪フィルハーモニーを現在の演奏水準にまで押し上げたのは紛れもなく朝比奈氏の功績
だと思います。

1940年にチャイコフスキーの交響曲第5番を振ってプロ指揮者デビューを飾った朝比奈氏は
奇しくも最後の演奏会となる2001年10月10日も同じチャイコフスキー交響曲第5番でした。

「立つことが私の仕事」「立って指揮が出来なくなったら引退」と言い続けて、最後まで
 立ったまま指揮をした朝比奈氏には畏敬の念を感じます。




朝比奈氏亡きあとの大阪フィルを引き継いだ大植英次(1956-)はアメリカの大指揮者レナ
ード・バーンスタインの助手を勤めたこともあり、またバーンスタイン最後の演奏会となっ
た1990年8月19日ボストン・タングルウッド音楽祭でバーンスタインが使用した指揮棒と
ジャケットを遺族から献呈されています。
また2005年には日本人として初めてバイロイト音楽祭(100年の歴史を誇る)へ出演し、
ワーグナー『トリスタンとイゾルテ』を指揮しています。

偉大な先代のあとには、こうした立派な次代を担う後継者が続くものなのですね。

クラシック音楽となると、ついつい海外の指揮者・オーケストラに目が行ってしまいがち
ですが、日本にもこんなに素晴らしい指揮者・オーケストラが存在することを知りました。

明日から指揮者:朝比奈 隆の足跡を辿ろうと思います。

追伸:実家(大阪)へ帰省の際は、大植英次氏が指揮する大阪フィルの演奏会を聴いて
   みたいものです。