よったろーのせーさく日記3

よったろーのせーさく日記からの引き継ぎです。
ちょちょいのよったろーと申します。
改めましてよろしくお願いします。

シークレットステージ 第B001話 グラン・ベルト編24

2016-02-29 15:46:36 | 日記
 ゾイズマの記憶から、この辺りにはゾイズマ以上の強者はいないという事が解っている。
 ゾイズマがこの辺りを仕切っていたのだから。
 だとすれば、コーサンのコマとなるような存在がいないという事になる。
 なら、コーサンは逃げていった方向からさらに西もしくは北か南の方向に強者を見つけに行ったと推測出来る。
 コーサンから見てカミーロは東に居たので東には行っていない。
 彼女には瞬間移動等の能力が無いことは彼がよく知っている。
 逃げた方向から三方向に見れば良い。
 だが、西か北か南、その方向のどこかまでは解らない。
 仮に北だった場合、南に向かえば離れて行ってしまうことにもなる。
 コーサンがこの地に見切りをつけたのはわかるが、何処へ向かったかまではわからなかった。
 コーサンは準備が出来たら、カミーロを誘い出すために何らかのアクションを起こすだろう。
 コーサンはただ逃げているだけではない。
 カミーロとの間合いを計っているのだ。
 彼を殺すために。
 相手を殺すという事で言えば、カミーロとコーサンは両思いであると言って良い。
 かつては愛し合う関係だったが、今は殺し合う関係。
 それが今の二人の関係だ。
 コーサンの方はどうだか、知らないが、カミーロは今でもコーサンを愛している。
 愛しているからこそ、このままのコーサンでいさせる訳には行かない。
 誰も居ない地に来たとは言え、中味が殺人鬼のままではいさせられなかった。
「私は今でも愛しているよ、コーサン……」
 カミーロは独り言を言う。

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