わたしって まあこんなもんだろう。ちらっと
そんなふうに思っていた。そう 今までは。
ライアーというすばらしい楽器に出会って、
作った曲を演奏できてCDまで出せて、時々コンサートもさせていただける。
うれしいな。ありがたいなと満足していた。でも今以上もっとうまくなるぞとか もっとできるぞ
やるぞ~ とは なんか思えなかった。
その「わたしなんて、こんなものだ」という限定つきなんだから いくらがんばっても進歩するわけがなかった。
そのことに 今回のレコーディングで気づかせていただいた。
大丈夫 大丈夫 とおもうと平気だったのに 今回はパニックになって呼吸が苦しい。
いままでと全然ちがう。平気で使ってきた「魔法」がすべてきかない。
きっかけは、レコーディングの少し前から音程がとれなくなったこと。
声のコントロールがきかないしどうやっても音程がとれない。
と同時に ライアーのチューニングができない。自信が無くチューニングメーターにたよる。
自分の感覚が信じられなくなり頭ばかりが段取りをとりたがる。
もうおわりだあ~っと頭をかかえる日もあった。
なおらなかったらどうしよう。不安が不安をよび自分で自分を深い穴に追いつめる。
そして見事に穴に落ちた(笑
声だけじゃない。ライアーの奏法のこと 音のこと 課題を後回しにしてきたつけが巨大化して
穴にふたをする。
自分一人では上がれなかったとおもう。レコーディングにずっとおつきあいいただいた
川岸さんの助言やご指導のおかげだとおもう。本当に感謝している。
「すべては意識なんだよ。」何度もそう言われた。ここまでだとおもうとそうなるんだ。って。
ジャケット撮影の際には写真家のマサヒロさんからも
「たまには頑張れ!」とメッセージをいただいた。そう あんまり頑張らないもんねえワタシ(!?)
ん~やるときはやるよお。
この2ヶ月近くで経験し学んだこと
さあこれからこのことを今後に生かせるかどうか 私しだい。
演奏する時はその曲の中にいること。
あたりまえのそのことが崩れているとき、演奏はガタガタになる。
表現とはほど遠く、一小節ずつハードルを必死でこえて曲の最後を目指す自分がいた。
落とし穴は自分で掘ったのだ。
出てくるのに長くかかってしまった。
うん もう同じタイプの穴は掘らない。二度と落ちるもんか。