ケパとドルカス

『肝心なことは目では見えない』これは星の王子さまの友達になったきつねの言葉。

18 歳の決断、テニス

2018年06月22日 | 随想
18 ,48。
これは私がテニスを始めた年齢と、始めてからの年月の数字だ。つまり大学入学と同時にテニス部に入り、それから今日までずっと続けているわけだ。

子どもから高校生まで、私は図書室や本屋の本の虫、文芸部所属の文学少年であった。つまり運動神経無しの青瓢箪で、理屈好きの全くモテないタイプだった。
大学入学で上京を期に一大決心をした。それは「脳味噌の中まで筋肉」と揶揄(やゆ)していた運動系の部に入ることだった。どうしてそんな小馬鹿にしたかというと、イソップの「すっぱいぶどう」の心理でだった。
入部先はテニス部に決めていた。レギュラーにはなれそうもないので、四年間下積みでもいい、社会に出てからもずっと続けられる競技として目を付けていた。その点野球やサッカーのような、チームに所属しなければならない競技より、テニスのような個人競技っぽいものの方が向いていた。

テニス部の部室に入って三日目、先輩が「お前な、ESS(英会話クラブ)は隣だよ。お前、間違って来てない?」と私に言った。よほど運動系には場違いな若者であったのだ。言われた方も、まったくそう見えていただろうことに、同意する。その日でなく、三日目に、が決定的だが。

あれから48年である(本人も驚く)。どこに行くにも必ず本を持ってないといまだに不安だが(笑い)、広島・兵庫・東京、どこに引っ越しても必ず教会とテニスコートを探していた。テニスコートには、心から愉快に語れる仲間がいた。

テニスは生意気な若者だった私に、礼と従い、真に勝つとは何かを教えてくれた。もし今、年に似合わぬ、結構動ける体が私にあるとするならば、これは牧師としての召しに、神様が備えてくださった恵みの一つであることが分かる。神様に感謝。


ケパ







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