朝起きて、
晴れた時にはよくベランダに出る。朝日の中、澄んだ空気と通行する人の、今朝も仕事場へと急ぐ姿がいい。「さあ、今日も始まるぞ」と思うからだ。けれども一つおまけが付く。猫のコールが「ニャーオ(ぼくだって見たいよ)」と。それで戸を開ける前にコールに手を伸ばすと、さっと抱かれてくれる。こうしていつもコールの両足を右手の平に、上体を左手で包んでベランダに出る。
今朝のコールは目でじっと追うものがあった。猫は優秀なハンターでもある。その視線の先には、電信柱に止まったたくさんのスズメたちがいた。どうも様子を見ていたら、若いスズメが多いように感じた。あらためて春は、生きものの命がはずむ季節だと思った。同時に聖書の次の一節を思い出していた。
--烏のことを考えてみなさい。蒔きもせず、刈り入れもせず、納屋も倉もありません。けれども、神が彼らを養っていてくださいます。あなたがたは、鳥よりも、はるかにすぐれたものです。(ルカ 12:24)--
本当にこれら鳥(生き物)は、神によって寒く餌の乏しい冬を養われ、乗り越えてきたのだ。まして私たち人間は、鳥よりもはるかにすぐれた存在だと神が教えておられる。
だからもっと神を信頼し、心を騒がせず、つつましく平安に暮らすべきなのだと思う。逆に「経済や病気など、これからどうなるのだろうか」という要らない不安や焦りは、不信仰であるとも言える。
そのことを、スズメたちが教えてくれている。 ケパ