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ひよこ造船工房

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SONY Bluetooth ヘッドホン MDR-1000X 音質感想編

2017年02月18日 | オーディオ

 

 まず、音質の感想には各人の好みが強く反映するという事を念頭に見てください。 ひよこ個人的にはデジタルアンプ(S-Master)の『伸びる高域音』、『タイトで鋭い、ダボつきの少ない低域音』が好みなので、それも前提に。

 

 

 

■ 搭載アンプ

 

 『MDR-1000X』にはアンプが内蔵されています。 有線時はアンプがスルーされてパッシブで動作、Bluetooth接続時にはアンプが働き振動板駆動波形を生成します。 そのアンプは同社ポータブル音楽プレーヤーにも搭載されている高名な『S-Master HX』。 最新の32bit仕様ではなく24bit型ですが、カタログスペック上、ハイレゾ再生に必要な性能を有しています。 この高精度なデジアンは音楽再生のみならず、外部騒音を打ち消すための正確な反転波形を生成するのにも役立っています。

 

 

 

■ ノイズキャンセルのレビュー?方針について

 

 当機は『ノイズキャンセルの有無』と『無線接続・有線接続』で4通りの聴き方をすることができます。 当初、当ブログでも4通りのレビュー…とまではいきませんが感想を書こうと考えていました。

 

 が、当機のノイズキャンセル性能の高さ、…というか逆にハウジング自体に外音との共鳴のしやすさ(籠り?)があって少々不快だったので、今回は常にノイキャンONの状態での感想になります。

 

 ちなみにノイキャンOFFの感想。 もともと静穏な環境なら問題になりませんが、PCの排熱ファンなどの音源が近くにあると、その低周波成分がハウジング内に入り込んで耳障りな反響音になります。 (ノイズキャンセル動作前提の設計であるような気がします^^;)

 

 

 

■ 視聴に使用した機器・環境

 

 ・ Bluetooth接続1 : ノートPC VAIO Fit13A

 ・ Bluetooth接続2 : BDプレーヤー SONY BDP-S6700

 ・ 有線接続1 : VAIO Fit13A

 ・ 有線接続2 : VAIO Fit13A + Digi Fi付録USB-DDC+DAC(No.15、No16)

 ・ PCでの再生規格 : X-アプリ (未圧縮で取り込んだCD音源(44.1kHz/16bit)を再生)

 ・ BDPでの再生規格 : 映画BD、CD、ハイレゾ、SACD、CDをハイレゾ/DSD化したもの

 

* BDプレーヤーでは、対応した機器同士で実現する高音質接続の『LDAC』を用いて再生しています。 テスト音源はアコースティック音楽はもちろん、ゲーム(大航海時代Online)も含みます。

 

 

 

■ MDR-Z900HDとの大まかな音質差

 

 前常用の同社製ヘッドホンとの比較。 まずは低域音の押し出しや震えが強くなったこと。 重低音などはブルンブルンと体まで震えるかのような感覚がありますw 悪く言えばTHE・ドンシャリかも。 ただし、滲んだようなバフバフの低音ではないので私には心地よいです。

 

 次に微細な中・高音も際立って再生されていること。 良くいえばハイレゾの再現に適していてモニター的でもあるんですが、悪くいえば分析的でまとまりのない音楽という評価になってしまいます。 

 

* 上記は『有線』『無線』両方に共通する感覚です。

 

 

 

■ PCとのBluetooth(BT)接続音質

 

 前述のとおり、ノイズキャンセル(NC)は常時働かせます。

 

 当機取説にはPCとの具体的な接続方法は記載されていませんが、BT機能搭載のPCとも繋がります。 その場合はハイレゾ音源の再生であっても、通信規格上、最大CD音源規格(44.1kHz/16bit/ステレオ)に固定、デシメーション(間引き)されて再生されることに注意です。

 

 PCとのBT接続では、基本デジアンらしい線の細い繊細な音質です。 高域は伸びますが中域はやや物足りない。 逆に低域音は、補正機能でブーストが掛かっているのか、ヘッドホンのクセに(?)激しい鼓動が感じられるタイプ。 あえて苦言を言えばバランスが悪い気もしますが、快活な音質はさすが私の好きなタイプのデジタルアンプです^^; 

 

 NCによる騒音遮断も相まって、微細な音声を再現することによる臨場感は最高。 (LDAC未対応の)PCでは規格上ハイレゾを音源を再生しても真のハイレゾ音質にはなりませんが、これはこれで素晴らしい音楽体験ができると思います^^

 

 …ちなみにNCを切るとどうなるか…。 例えば排熱ファンを搭載したPCが近くにある場合。 NCがOFFの当機を装着すると、ハウジングに入り込んだ音が共鳴し、普段なら気にならない「サー…」という排熱ファンの音が「ごぉぉぉぉ…」という不快音に変わりました^^; 音楽に没入するにはNCは常用するのがオススメです。

 

 

 

■ 同社製BDプレーヤーとのBT接続

 

 我が家で導入しているネットプレーヤー兼BDプレーヤー『BDP-S6700』。 これと当ヘッドホンはBT接続ができます。 DACやアンプや配線が全く必要無い、無線での直接接続です。 機能自体は前々から実用化されていて目新しくはないですが…凄い便利です( ゚Д゚)

 

 しかも双方で対応する『LDAC』という接続技術を使うことで情報量を増やし、従来ならCD相当が上限だった伝送をハイレゾ相当が送れる量まで増強できます。 …厳密には間引かれる部分もあるようですが…、通信段階での情報欠損が緩和されるのは大歓迎です(=゚ω゚)

 

 さて、そのLDAC接続の音質感想。 PC接続時の感覚とは打って変わって相対的に高域音が抑えられ、中域音が潤沢となります。 低域音も相変わらずタイトで鼓動を響かせてくれます。

 

 残念だったのは、マルチ音声のダウンミックスで"頭内定位・脳内定位"になってしまう事。 それと疑似サラウンドにはならない事。 疑似サラウンド再生は専用の他機種があるのでこだわる方はそれを使用してもらうとして、音声の頭内定位は一旦気になるとむず痒いような気がしてイマイチコンテンツに没頭できませんw S6700のせいと決めつけられないのですが、音楽・映画鑑賞としては難しい部分でした。

 

 

 

■ PC・DACのイヤホンジャックとの有線接続

 

 BT接続とは違い、有線接続だと接続元のヘッドホンアンプの音質傾向も最終的な音質に関わってくるため、各人が使っている各機で音質感想は更に異なってきます。

 

 ですが、傾向としては、やはり上述のようにいずれの接続でも比較的ビビッドな音質であると言えます。 ビビッド…下手をするとドンシャリなんですが^^; 私的にはそれとはまったく違う感想で、音質のメリハリ、且つハイレゾの再現性・滑らかさが両立している音質だと思います。 クラシックでは明瞭すぎて違和感のある楽曲もありますが、ポップス・ゲーム音楽なら確実に当機が合っていると感じます。

 

 

 

■ 個人的オススメ接続・使用法

 

 音質的オススメは断然『有線+NC』です。 BT接続をして好みのエスマス音質を鳴らしてもいいのですが…、BT接続時の内蔵アンプ再生ではやや物足りない比較的貧弱な音質になってしまい、有線でのコシのある音質には代えがたく…正直なところ、可能であれば有線がオススメです^^;

 

 逆にBT接続はコードの心配をせずに済むのが良いですね…。 トイレなどで離席する際(?)、聞きながら用を済ませることができる(??)など、接続コードで移動・行動を制限されるわずらわしさがありません。 BTは使い勝手的には格段に良いです…悩ましいw

 

 最後に、電池を長持ちさせるためNCを切っての鑑賞はどうかですが…。 音楽への没入感という意味ではオススメしにくいです^^; 前述のように、当機ハウジング(耳を覆う部分の外装)は他機種と比べて外騒音の不快な音成分(主に低域?)と共鳴・反響?しやすいように感じます。 と、案外、体の中から発生する騒音である、血流音、心臓の鼓動も一旦気になると無視できない大きさです。 遮音について計測的にどうなっているかは分かりませんが…、現実的には常時ONにするのが前提の設計なのかな??と感じました。

 

* 当機は電池が切れても(充電をしなくても)、再生機器のイヤホンジャックと有線接続することで普通のヘッドホンとして使用することができます。

 

 

 


 

 

 

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