SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

MOSE ALLISON 「BACK COUNTRY SUITE」

2007年04月21日 | Vocal

モーズ・アリソンのファンになって、かれこれ25~30年にもなる。
その頃はジャズ一辺倒ではなくて、ロックやポピュラー、レゲエなどもよく聴いていた(今も時々は聴いているが...)。
70年代後半から80年代の初めにかけてはAORというおしゃれな感覚のロックミュージックが流行っていた。ボズ・スキャッグスやマイケル・フランクス、ボビー・コールドウェルといった人たちがその代表選手だ。
この人たちの多くはジャズから影響を受けていた。特にマイケル・フランクスはベン・シドランと並んでこのモーズ・アリソンから多くのエッセンスを吸収していた人だ。聞けば一目瞭然だが、あのヘタウマ的な棒読みソングはモーズ・アリソンの歌い方にそっくりだ。最初は単調に聞こえても何度か聞くにつれ、癒されていくような快感に変わってくる不思議な歌声だ。

半分どうでもいいことだが、このページでは彼(モーズ・アリソン)をピアノのカテゴリーに入れるかボーカルのカテゴリーに入れるか悩んだ末、やっぱりボーカルに入れることにした。つまり彼はボーカリストとして孤高の存在なのだ。ある意味、チェット・ベイカーのような人だといってもいい。但しこのアルバムでは僅か2曲しか歌っていないので、彼の歌声を存分に聴きたい方にはちょっと物足りないかもしれない。しかしアルバムの完成度から見てもジャズピアニストとして再認識するにしても、このアルバムはもってこいの作品なのだ。

彼の歌は基本的にブルースである。都会よりも田舎が似合う。
AORにはほど遠いが、これはこれで充分おしゃれなのだ。


最新の画像もっと見る