93年のデビュー以来、あれよあれよという間にスターダムにのし上がったカナダ出身のピアニスト兼シンガー。
まだ聴いたことがないという人がいたら、是非にといいたい。ほとんどの人が彼女の虜になるのではないかと思う。
私も最初に聴いた時の衝撃は大きかった。長い間、こんなヴォーカリストを待っていたような気がした。
数年前に「Live in Paris」の様子をBSで観たが、女性の格好良さを絵にしたような人だなと感じたことを覚えている。何が格好いいかって、彼女のピアノタッチが粋な上に背伸びしないボーカルがほどよくて、実に気持ちいい気分にさせてくれるからだ。
弾き語りをやる女性ボーカリストは多いが、やはりこれくらいピアノがうまくないと絵にならない。
彼女はジミー・ロウルズにピアノを師事したと聞いた覚えがあるが、そういわれてみれば無駄のないあの弾き方はどことなくロウルズに似ているような気もする。
このアルバムは98年の作品で、彼女の中では私が最も好きなアルバムだ。グラミーも獲ったアルバムなので知っている人も多いと思う。
ここではラッセル・マローン(g)との掛け合いが聞き物である。彼とは同郷のよしみで気が合うのかもしれない。
プロデュースはトミー・リピューマ。現在の夫である。
蛇足ながら最近二人の間に双子ができたらしい。ちょっと気が早いが、この子どもたちの将来も今から楽しみだ。