お気に入り いろいろ

古いもの、新しいもの、気ままに…

間部時雄の油絵

2024-08-20 15:32:16 | 古いもの


穏やかな光の中のセーヌ川風景です。
師であった浅井忠の絵を見るかのようです。
間部時雄(1885-1968)は、1920~1925年の5年間渡仏しています。
ゴッホやセザンヌからの強い影響を受ける前の1920~21年頃の作品と思われます。
(額の裏に「伊勢茂洋画商ギャラリー」の古いシールが貼ってあり、
「セーヌ河 間部時雄先生 弐百円也<旧字で記載>」とあります)
間部時雄は、長いこと忘れられていた画家でしたが、1989年にきらめくような作品が数多く発見されています。
彼が亡くなったのは、後半生を過ごした杉並区西荻窪の家。庭で作品が燃やされていたのを、たまたま通りかかった絵の好きな人が見かけて・・・という話を聞いたことがあります。

 (板に油23×33センチ、額44×52,5センチ)
 
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井上覚造の油絵

2024-08-07 14:06:59 | 古いもの


シュールで、気分のよい絵です。タイトルは「現代人」。
石やグラスなどを微妙なバランスで構築していくスタイルは、1970年代の作品と思われます。
マチエールは藤田嗣治の影響を感じさせます。
井上覚造(1905-1980)は、猫のいる仏の風景画が今も昔も大人気。二科展で活躍されました。
絵具の小さな剥離があります。

 (キャンパスに油 73×53センチ)
  価格はお問い合わせください。


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内田巌の油絵 パリ風景(赤い屋根)

2024-08-01 11:44:50 | 古いもの


静寂のパリ。明るい色彩と柔らかな筆致がいいですね。
ほっとした気持ちになります。
この絵は、内田巌(1900-1953)の滞欧作。1931~32年頃の作品です。
リベラリストとしてのひそやかな自己主張を感じることが出来る戦前の作品は、私のお気に入り。
戦後の作は、プロパガンダ臭が強くて苦手でした。
最近になって、足立元『アナキズム美術史』(平凡社)を読んで見方を改めました。
彼の戦後の作品は、「確信犯的なコラージュであり参加型の作品」という評価に、ナルホド。

 (キャンパスに油38×45,5センチ、額53×61センチ)
  価格はお問い合わせください。
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永楽保全 伊賀うつし

2024-07-27 16:34:07 | 古いもの


  

茶道具のワクにおさまらない、骨太で彫刻的な造形がいいですね。
これは、幕末京焼の名工の一人、保全の伊賀うつしです。
後援者だった、三井か鴻池所蔵の古伊賀水指しをうつしたものと思われます。
技巧が鼻につかず、天衣無縫なのが凄いです。
「河濱支流」の丸印があります。
江戸時代の元箱が付きます。

 (高さ29センチ、口径9,5センチ、底径11センチ)
 価格はお問い合わせください。
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平佐三彩扇形皿

2024-07-23 13:06:51 | 古いもの

 

残っている数が少ない幻の平佐三彩。
江戸後期のものですが、生まれたばかりのような輝きを感じます。
黄褐色・黒・白の三彩が溶け合って、べっ甲のようになっていることから「べっ甲釉」とよばれています。
黒釉は所々紫色に発色しています。
高台内に「さつま ひらさ」の陰刻があります。
この手の発掘品は皆無で、平佐で焼かれ別の場所で釉掛けされたといわれています。
無傷です。

追記:時々、平佐三彩の昭和の時代の写し(復興窯)を見かけます。とてもよい出来なので、本歌と誤って紹介されていることがあります。

 (長径15,3センチ、短径6センチ、高さ2,5~3センチ)
  価格はお問い合わせくだだい。
  
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