文屋

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■ホカヒビト、京・大阪を潜って、ひなケーキを買う

2005年02月27日 22時53分17秒 | 日録雑感



読売文学賞受賞という大きな広告がのっていたものだから
どこの本屋でもあると思っていた。
「余多歩き 菊池山哉の人と学問」前田速夫著。
これがなかなか見つからなかった。
書店というものは、もう、町の書を集めて売っている所ではない
とつくづく思った。
ひどいもんだ。
新聞広告をわざわざ切り抜いて持っていっても
だいたいが、「はいはい私がPC検索の担当です」
「はいはい」という受け応えだけは、手慣れているふりは
しているが、なんども入力に失敗して
途中で、同僚となんだかんだ話しながら
5分ぐらいかかって「品切れです」とくる。
「品切れ」ではなくて、きっと、「晶文社」の本なんて
仕入れてないんじゃないの。
京都の、大垣書店、ブックファースト、ふたば書房全滅。
で、大阪の紀伊国屋書店へ。
また、PC検索。中年のベテランっぽい担当でも
パソコン。まあ、あるかないかを確かめているんだろうね。
で、在庫があったようで棚へ。
棚を何度見ただろうか、このベテラン。
「その棚は、ぼくが穴が開くほど見たあとだよ」と
よっぽど言いたかったが、こいつも穴が開くほど見ている。
おかげで探している間に同じ棚にあった、

●「日本原住民史」八切止夫著
●「神々の闘争 折口信夫論」安藤礼二著

と買うあてのなかった本まで小脇にかかえてしまった。

で、棚の下の引き出しを開けたら、くだんの菊池本がどっさり。

それにしても、八切の本が復刻していたのは驚き。知らなかった。
古本市などで見つけては買っていたが、高価すぎて。

「神々の闘争 折口信夫論」、これはこれは、凄く面白そう。

週末、本を求めて、あっちこっち。
で、思わぬところで、
ニホンの古代の、いい匂いがたちのぼってきた。
もちろん、詩人としての折口のうねうねした、あるいはねばねばした
執念みたいなものが。

重たい本を抱えて、深夜近くに阪急河原町に着いて
なにを思ったか、
不二家の三色ひなケーキを買った。

去年3月3日に亡くなった父のことを考えたか、
きょう、少し早い、一周忌法要があった。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
八切本 (LARA)
2005-02-28 07:03:44
八切止夫さんの本が

復刻ですか、最近のかしら。

どこから出しているのでしょ。

原住民史はわりと初期に属するものです。

といっても後期は、シェル出版から

前期の何倍も出版してましたし。

(八切先生に口説かれたことがある)

             LARA

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Unknown (清野無果)
2005-02-28 07:37:06
僕も自分の足で捜しててアマゾンで注文すればいい、と思うこともあるんですけどね。それだと見つけてやった、って気分になれない。贅沢な話ですが、ひょっとしたらぶらぶら迷いたいのかもしれない。
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矢切本 (bunyahagi)
2005-02-28 10:42:08


>LARAさん



「作品社」です。「作品社」ってつぶれてなかった?

シェル出版のしょぼい装幀ではなくて、モダンなデザインだった。他の書も復刻されています。



>清野さん、



これが過渡(曲がり角)の時期だとしたら

早晩、書店文化など消えてしまうでしょうね。



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作品社 (LARA)
2005-03-04 01:01:13
どうも。

"作品社 八切"で検索すると

どっさりと出てきました。

八切さんは、著作権放棄すると

おっしゃってたけど

実際は、息子さんが持っておられます。



そうそう、たしか作品社は一度つぶれたような

話は記憶にありますが、

この作品社は昔の作品社でしょうか、

ま、権利だけ受け継ぐということもあるし。

             LARA

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