Pa'Lante!(パランテ!)

ジャズじゃ、ロックじゃ、サルサじゃ、ソウルじゃ、ファンクじゃ、歌謡曲じゃ、ジャージャー。

スティーヴン・スティルス健在なり。建材ではない。

2006-01-09 20:06:50 | West Coast Rock
Chunkyさんのブログで、スティーヴン・スティルス(Stephen Stills)の新作が出ていたの知りまして、早速、購入。
今日、届きました。

スティーヴン・スティルス(Stephen Stills)
「Man Alive!」(2005)

一聴した感想。

「スティルス健在なり」。

肉食系ロック親父は枯れませんなぁ。サスガです。

冒頭の「Ain't It Always」。
ドラムなどのサウンドの処理が80年代っぽいですが、2005年にもなって、紛れも無い堂々たる70年代ロックです。
スティルス得意のサザン・ロック・ノリの入ったヤツ。
声のドライヴ感、変わらず強力。
いきなり最高。

以降、相変わらずなサウンドと、若干80年代的なサウンドが混じりつつ、しっかりとカロリー高めのコッテリ・ロック。
渋めの曲も結構あるけど、コレだってビーフ・ジャーキー的なサウンド。
乾いてても、枯れてないズラ。

4曲目「'Round The Bend」。
ホントにアンタはオッサンなのか、と言いたい。
ロックとしか言いようのないギラギラ・サウンド。
(オッサンは今年の1月3日で61歳になっている筈である。時間の進み方が常人と同じなら。)
そして、聴こえて来たぞ。
一発で誰が弾いてるか分かる基地外ギター!
ニール・ヤング(Neil Young)登場!
全く、「Ohio」を聴いてるのかと思ったぜぃ。

ブッカー・T・ジョーンズの曲なんかやってて、これまたカッコいいねぇ~。
「Ole Man Trouble」って言うんですか。
ストレートにブルージィなスティルスってのも、オツなもんです。

得意技のラテン物もやってますが、割と渋めで来ましたなぁ。
最後の「Spanish Suite」。
静かなスパニッシュ・ギターで始まり、途中でリズムが切り替わり、徐々に盛り上がる。聴き応え十分。このアルバムのハイライト。

ちなみに、なぜか、この曲、ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)がピアノ弾いてます。雰囲気としては完全にチック・コリア(Chick Corea)な曲なんですけどね。

で、ラテン・ソウルを本業とする私としては、ウィリー・ボボ(Willie Bobo)の参加に触れない訳には行かないですね。
えぇ、ウルサイ事を言うとですね、スティルスのラテン物は、リズム・アンサンブル的に言うと、ちとインチキ臭くて緩いのが多かったんですが、今回は本格ですし、締まってマス。カッコいい。
打楽器はドラムに加えてパーカッション4名。
パーカッションの神の一人である上述のウィリー・ボボの他、西海岸ラテン・ジャズ界の首領であるピート・エスコヴェード(Pete Escovedo、シーラ・Eの親父さんですね)、あとはスティルスではお馴染みのJoe Lala。それとスティルス本人。
この曲の後半の盛り上がりは、パーカッションに依るトコロ大ですね。特にギロとマラカスが入ってくる辺りから急に熱を帯びます。(あとコーラスの盛り上がりもツボに来ますねぇ)
誰が何を担当しているのか分かりませんが、まぁ、フツーに考えると、エスコヴェード氏がティンバレス、ジョー氏がコンガ。で、御大ウィリー・ボボ師がギロですかね?

ちなみに、ウィリー・ボボ師は1996年5月の時点では既に鬼籍のヒトだった筈です。(没年正確には知らないですが)
一体、このアルバム、いつレコーディングしたんだろう?


Man Alive
Stephen Stills
Titan/Pyramid

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冬の津軽海峡から、ヘッドフォンで9時間中島みゆきを聴いた。

2006-01-09 00:36:54 | 日本のロック・ポップス
さて、一月と言えば、1989年の一月初旬。
圧倒的に短かった昭和64年のコトでゴザイマスが、9時間くらいブっ続けで中島みゆき姐さんを聴き続けた事がアリマス。
ソレは、どういうコトかと言いますと、ハコダテの実家から、当時住んでいた相模大野に戻る時、ヘッドフォンステレオで聴くものを、何か買っておくべぇかと思いまして、何を血迷ったのか、買ったんですワ。
中島みゆきの「ザ・ベスト」。

20曲入り。収録時間86分35秒。カセットテープ。3600円也。

そんで、聴いたんですワ。
電車の中で延々と。
オートリバース(←既に懐かしいコトバになってしまった)だから、終わる事なく延々と。

ずっと。一人で。

車窓の外はこんなんですワ。ハマリ過ぎでショ。


ハコダテ発が11時頃、相模大野着20時過ぎ。
誰も居ない寒い暗い部屋に帰りましたよ。

サスガにシカシ、9時間続けて聴く、みゆき姐さんは効きます。
ワタシの生涯で最も孤独を感じた9時間だったかもしれない。

ナニシロ一曲目が「孤独の肖像」。
最後が「ひとり」。
他にも「ひとり上手」「ひとりぽっちで踊らせて」。
一人、とか、孤独ばっかダベ。

どよよよよ~ん。でゴザイまして、ココロはスッカリ冬の津軽海峡ですね。

「孤独の肖像」って曲が、これまた凄いんですよ。(知ってます?)

最初の詞が「みんなひとりぽっち 海の底にいるみたい」で始まるんですよ。(しかも、聴いてるワタシの、すぐ窓の外には雪の津軽海峡があるワケですよ。)
そんで、最後の方に行くと、みゆき姐さん、低音の唸り声みたいな歌い方で「こりごりよ 暗闇の中へ」って繰り返すんですよ。(聴いてるワタシの方も、長~い暗闇があるんですよ。青函トンネル。冷静に考えりゃ、青函トンネルって、最果ての北国の海の底を通る、だだ長いだけのトンネルですよ。暗いモンなのよ。何かコワイし。)

と、まぁ、冗談みたいに書いてますけど、この曲、ホント、凄いッス。
85年の曲で、多分、「ご乱心の時代」の曲なんでしょうけど、ワタシが一番衝撃を受けた中島みゆきの曲って、実はコレなんですね。まぁ、津軽海峡効果もあったかもしれませんけど。

しかし、アレですな。
その日は、そのまま、コンビニのバイトがあったので助かったんですが、中島みゆきを、暗い部屋に帰るまで延々と9時間も聴くモンじゃ、ありませんな。(当たり前でショ!)
どうにかなっちまうかと思いましたよ。冬の津軽海峡まで見ちまってるしサ。

1989年の一月初旬、或る一日。
スゲェ9時間でした。

そして、翌日には何と平成がやって来たのでアリマシタ。
あぁ青春。(←そうか?)
コメント (6)
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