ぶーくん読書録

今まで読んできた本について、いろいろ書いてみる。
ほとんど、ネタバレ!!

バベル消滅 飛鳥部 勝則

2010年07月05日 | 小説-日本-
2001年
角川文庫




版画館の警備員、風見国彦は不思議な少女にであう。
彼女は毎日決まった時間にやってきて
アントニスゾーンの版画「バベルの塔の崩壊」の前に立ち尽くしていた。

田村正義が教鞭をとっている学校で殺人事件が起こる。
第一発見者の田村は、殺人現場に置かれていたバベルの塔の絵に気付く。
事件は連続性を帯びてきて、現場には必ず”バベルの塔”があった。

飛鳥部氏の作品は、最後になって「えっ?それ?」って感じが多いが、
今回は、途中で犯人が分かるというか、そこまでも織り込み済みなんでしょう。
人の精神の均衡がくずれるところを表現していたんでしょうか。

ただ、主人公の一人が終始”大人”であった事が、
この本自体があやうい雰囲気の中で均衡をとっていた気がする。

バベル消滅 (角川文庫)


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