アジサイ科 ウツギ属 ウツギ
北海道から本州、四国、九州に分布する落葉低木です。
日当たりを好むため、明るい林の縁や空き地、崖や土手などで垂れ下がっているのが見られます。
細い幹が多数株立ちになります、高さは2から3メートル。
古い幹は、皮が細い短冊状にはがれます。幹の中が空洞なので「空木」とよばれます。
葉は対生、細長い卵形で先がとがり、周りには細かい鋸歯があります。
葉の裏表は細かい毛があり、ざらつきます。
枝の先に花枝をだし、多数の花が下向きにさく花穂がつきます。
白色の花弁は5枚、花弁は途中までしか開きません。
花の中心には花盤があります。雄しべは10本、船の櫂のように平たく、先が細くなって花粉がつきます。
ウツギの雄しべは長方形の板で左右の角が付きだします。
同じ仲間のマルバウツギの雄しべは長方形でも、なで肩になっています。
花を上から見ると、下向きに密生しているのがわかります。
ウツギは材が柔らかく、錐をもむように両手で板にこすり付けると木の粉が出て火がつきやすくなります。
縄文時代の火おこしに使われたそうです。