迷狂私酔の日々(再)

明鏡止水とはあまりに遠いこの日々。

「中欧」言葉の不可解。

2005年05月14日 | 旅する。
ハンガリー語はインド・ヨーロッパ語族ではなく、フィンランド語などとともに、別の語族に分類される。姓・名の順に記名するのは日本と同じである。

ルーマニア語はロマンス語系で、イタリア語にかなり近いらしい。なんでそういうことになるかというと、1世紀ごろにローマ帝国が激しい反乱を起こしたこの地域を鎮圧したときに民族ごと根絶やしにして植民を進めたためである。実際にはローマ市民である植民者と地元民族との混血だったらしいが、言語・文化が民族のアイデンティティであると考えれば民族を"terminate"した、といえるかもしれない。

さて、チェコ語、ポーランド語、ブルガリア語はスラヴ語系に入るのではあるが、実際にはかなり異なるようだ。おおざっぱには、チェコ語、スロヴァキア語、ポーランド語は西スラヴ語族、ブルガリア語はロシア語と同じグループに入るらしい。

ううむ。さらに宗教もふまえて民族マップで描き分けると、どういうことになるのであろうか?
すでに、相当ややこしいので、今日はここでおしまい。

「中欧」どこへ行くのか?

2005年05月14日 | 旅する。
つづき。

で、私はフランス、ドイツで友人を訪ねてからチェコ、(ポーランド)、スロヴァキア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、(ギリシア)、トルコというあたりをさまよう予定である、たぶん。

いちおう、私の遠大な計画ではイタリアからアドリア海周辺を回ってスロヴェニア、クロアチアを中心に旧ユーゴスラヴィアを抜けてギリシア一周という別のプランがあるので、今回はそこを抜いてある。

さらに言えば、ポーランド、ウクライナ、ベラルーシ、バルト三国についても、たぶん別の機会があるんではないか、と思う。

もっと余計なことを言えば、トルコからイランを抜けてパキスタンに出る計画も温めている。ちなみに、イランの西はイラク、東はアフガニスタンである。

またまたいらんことを書いてしまった。いや、シャレではない。本当は言葉の話を書きたかったのだが、それは次回に。


「中欧」ってどこだ?

2005年05月14日 | 旅する。
ヨーロッパでは、「ウチこそヨーロッパの中央だ」と言い張る都市がいくつかある。
ベルギーのブリュッセル、スイスのジュネーヴ、フランスのストラスブールなどは欧州の機関が所在していることがその主張の根拠なんだろうし、ドイツのアーヘンやフランスのディジョンなんかは歴史的背景を確かに持っている。
もちろん、パリやベルリンだって、そういう話題なら黙っていないだろう。

それはさておき、「中欧」である。というか、、もはや「東欧」ではないのである。

チェコ、スロヴァキア、ポーランド、ハンガリーあたりはEUに加盟し、旧ソ連のくびきからも解き放たれて「鉄のカーテン」(これはもう死語なんだろうなあ)で区分されることに、強い拒否反応を示す。話を聞いていると、こうだ。

「東欧」は「中欧」であり、われわれは「新しいヨーロッパ」だ・・・

ちなみに、地球の歩き方には『中欧』という巻があり、ここに掲載されているのは上記4カ国にルーマニア、ブルガリア、旧ユーゴスラヴィア諸国、経由地としてウィーンである。学術的には「中欧」という概念はまだ整理されていないので、まあこのへんをまとめて旅行する人が多い、ってことなのであろう。ちなみにアルバニアはなぜか入っていない。さらにちなみに「バルカン」という地域はルーマニア、ブルガリア、旧ユーゴスラヴィア諸国、アルバニア、ギリシアを指すのが普通。

しかしまあ、国名書いているだけで混乱しそうだ。