こんにちは
実家の森のもりもりもり写真です
夏森です。懐モリ
寒くなりました
そして乾燥しております
湿度がないと本のページをめくるのが大変なのと、唇が切れて前歯によく血が付きます
それを気づかずに人としゃべって結構恥ずかしい思いをします
新しい本をいくつか買って読んでおります
私は結構古本屋に通うことが多いので、たまに新しい本を買うと変に高揚するのと、いくつかの発見があります
中でも嬉しいのが、新しい本を買った時にその本の間にしおりが挟まっていること
大体何かの宣伝文句やイラストが書かれているのですが、たまに当たり的なしおりが入っていることがあります
マザー・グースの一節をとった
「ひねくれおとこがおりまして ひねくれみちをあるいていた
ひねくれかきねのきどのそば ひねくれおかねをひろってね
ひねくれねずみをつかまえて ひねくれねこを てにいれて
ちいさなひねくれあばらやに そろってすんだということだ」
というリズム感のあるものや、何かの抜粋ではないのだろうけど
「答えはまだみつかりません」
など、ただのしおりなのだけど、ただのしおり以上に本をめくる度にはっとさせられることがあります
このしおりの内容を考えた人は、他の仕事を忙しくこなしつつ、どんな言葉のしおりがいいかなぁと考えているかと想像すると少しほくっとします
きっとこのしおりの言葉を選んで作った人も本が好きなんだろうなぁ、と妙に嬉しくなります
本が好きなんだろうし、本を好きな人のことがきっと好きなんだろうなぁ
というような、そこには押し付けがましい主張や、変なメッセージ性がなくて
しおりの役目としてちょうどいい、何の気なしの言葉があります
そういうことでなんやかやと予定を変更して、明日島根に帰ります
10時間くらいかかるのでゆっくり読める本を選んでいます
実家に帰ると、いろいろやらないといけないことがあって、
薪でお風呂を炊いたり、餅つきの餅米や、臼や杵、餅米を蒸す蒸篭やかまどを準備して餅をつき、森に入ります
ふと思い出したのだけれど、一緒に住んでいた祖父に私が本気で怒られたことが二度あるのですが、
そのうちのひとつはお風呂の炊き方です
最初の松葉や小枝、その奥の大きな薪のくべ方、空気と火と煙の通り道の作り方
いなくなった人が時間をかけてじんわりと自分の記憶から遠ざかっていくのはどうしようもないことだと思うのですが、
一発で薪に火をつける方法や、きちんとした薪のくべ方、自然と私の体にしみついている方法にその人のなんらかの生きた証が私の体を通して残されていて、
たまに言葉にならないような気持ちになります
それから、その人がお風呂の焚き口でじっと火を見つめていた横顔や、焚き口の上のすすだらけになった壁に棒で短い詩を書き綴っては消し、またゆらめく炎を見つめ、思い出したかのように再び書き出す姿を思い出したりします
私もまだうまく火をおこすことができたらいいなぁ
インドに行って砂漠で寝て、ハーフマラソンを走り、アラスカで北極圏に到達し、フルマラソンを完走したり今年もいろいろとありました
そして来年は動く年です
その前に森に入り、冬の海辺を歩いて、動きだすために必要な自分への薪を集めて火をつけようと思います