日記

Hajime

夢の音

2008年03月24日 | Weblog

バッティングセンター
お父さんが小学生くらいの子どもといっしょに
おじさんが一人で息をきらせてスウィング
恋人たちが笑い合ったり
草野球チームの大人たちがタバコをくわえながら今日の試合について話していたり
店のおばちゃんが暖かく見守って
おっちゃん一人でボール拾ったりする

とっても変化する
時代も
きっと人も人それぞれに

そうして変わらなきゃと思ったりもするけれど
空に浮かぶ凧のように上がろうとすればするほど背中についてる糸やいつもそこにいて糸を支えてくれている人を感じることもある


春の昼
懐かしい夢の音がする

知らない人たちだけれど
確かにそこにはなめらかな時間や陽のしずくが溢れていて
どこかでまた会いたいなぁと思う



...
先日の撮影の合間にバッティングセンターを見つけて、晴れの日に来ようと決めていました。
野外の古いバッティングセンター。
想像どおり、いや想像以上によかったです。
東京でバッセンは初。
深夜のバイト帰りに行ってた大阪の光明池のバッセンや。
大学で初めてできた友達と二人でいった中百舌鳥のバッセン。
心斎橋の裏通りの今はもうないバッセン。
梅田に飲みに行った後に行くでかいバッセン。
京都造形大の前の小さいやつや、愛媛松山駅前のビルの最上階にあるバッセン。
和歌山の田舎に撮影の出張で行った時にチーフと二人で夜遅くまでパコーンパコーンとビール片手に打ち続けたバッセンとか。

何歳になっても輝いていても濁っていても
世界にバッセンがある限り私は優しい気持ちになれるんだと思う。


そういう着ぐるみ

2008年03月16日 | Weblog
なんだろう。一体何の違いなんだろうか。
疑問に思う。

朝からいくつかの撮影をする。
概ね人工的な建物。
一つだけ「石碑」というのがあった。
撮影場所についてファインダーをのぞく。

石です。
そのままの石。立っとるわぁ石が。
すごい勝手。石が石のまんま。多少文字とか掘られてる以外はほんとただの石。
けど誰も動かさないし誰も文句いわない。むしろ尊重しとる石を。
ビルと全然違う。
いや、良い悪いではなくて、機能性や安全性を考えるとビルが果たす役割や精密に形作る意味も当然よくわかるのだけど、石碑ってねぇ、なんかファインダーからのぞくとちょっと違う。超不器用。全然便利じゃない。
しかも別に堂々としてない。胸はって立ってる、みたいな感じもしない。むしろあんまり誰とも関わってない雰囲気。気持ちいいくらい知らんぷり。
何かを見守ってもないし、冷たくも暖かくもないのに無機質じゃないかんじ。
人が意味づけるいろんなことを思い切り無視してるような、聞こえてないような。でもちらっとこっち向いたような。目があったような。けれどそもそも波長がまったく違うのね。畑の土にコンセントさして掃除機の電源を入れようとするくらい違うのよ。言葉とか意味とか「なんそれ?」と鼻ほじって聞いてるみたいな。
結局一番枚数撮ってしまったなぁ。

あいつなんなんだろうな。

あっ、石か。


そんなかんじ。
いちをうしろにまわってちゃっくとかないか確認しといた。

.........

結局人によってそこに立たされてるんやけど、一体何の石碑だったか覚えてない。江戸時代かなんかのだった。
なんか石碑がどうのこうのよりその石が良かったわ。
体は正直なもんで、とても興奮したわ。
おい、お前なかなかやるやんけ~、って。石に。

心臓破裂

2008年03月14日 | Weblog

自分が納得のいくところ

達成感や感動

過去が増え
先を見通せる未来が増え

当然、失えないものもでき
きちんと着地できるための方法も身につける
保守的にもなる
当然、そりゃそうだ

そしてだからこそもうひとつこころゆさぶるために

失敗など恐れず
大失敗してさえ一度きり
おもいきりの大ジャンプを決めるくらいのつもりで
踏み切り地点に立つ

決して投げやりでなく
勝負の相手は常に自分だからこそ
期待し、挑戦し、静かな確信に変えてゆけるのも自分だからこそ


全責任を負って、失敗など恐れずに
飛ぶ決意が必要なのだ

もっと練習しときゃ良かったなんてとっくに遅すぎるぜ

......................
人から見える成功や輝きなんてきっと5万回ジャンプしたうちの1回くらいのもんかもしれないね。
次は前より飛べるのだ、と思い続けてやり続ける。
だから飛びたいなら飛びゃいい。
やりたいからやるだけさ。

もちろん準備体操ってのが大切やけどねぇ。

灯台

2008年03月13日 | Weblog
例えば夜、黒い風が隅々まで行き渡る。
それから朝、空が青く変わるまでの時間。
一度夜をいろぬきしたような白い光のつぶつぶ。
毎日はそうやって何もかもをまっさらにした後で全てのことに色を染めていくことから始まるようだ。

そんな時間に丘の上の雑木の林に入る。
煉瓦でできた古い建物がある。白々と光を浴びた5階建ての建物の周囲に人影はなく、乾いた落ち葉とぬれたベンチが一つある。
国立天文台、太陽分光写真儀室。今日はこの建物の撮影のため朝からここへやってきた。
ここにはいくつかの天文台があり、それが太陽分光写真儀室と大赤道儀室と第一赤道儀室だ。
私は中でも太陽分光写真儀室が一番好きだ。ここの天文台で最も古い建物で、別名アインシュタイン塔(ベルリンにあるアインシュタイン塔と同じ研究目的で作られたから)といい、林の中でひっそりとそびえる煉瓦づくりの塔はまるで陸の灯台のよう。

灯台のようにそびえるのはアインシュタイン塔それ自体が望遠鏡の「筒」になっているから。
その塔の地下の暗室で天から取り入れてきた光は7色にわけられる。

あほみたいにでかい写真機だな。
今私がこうして手にしてるカメラの親玉だ。
そうしてまだ誰もいない朝の雑木林で5階建ての巨大写真機の写真を撮っていると、いろんなものを撮る人がいるもんだという気持ちになる。
 
花を撮る人
スポーツ撮る人
こども撮る人
死に際撮る人
生まれ際とる人
裸とる人
虫とる人
星とる人
ほしとるひとをとるひと
をとるひととか


それからベンチに腰掛ける
まだ誰もいない林
地上からはえた写真機

この大きい地球の目は今は閉じている。そして夜が来たら人気のない静かな林の中でゆっくりと目を開き、今夜もまた遠い遠い星をここから眺めるんだろう。


....................
ここが素敵なのはアインシュタイン塔は1930年に作られたんだけど、壁がね茶色のスクラッチタイルの焼きむらをいかして微妙に色の違うタイルを組み合わせてるというあのセンス。焼きむらの変化て微妙すぎる!素敵☆
ぜーんぜんキラキラぴかぴかしてないよ。派手さのはの字もない、まるで地味。
けれどそういうものが一番磨かれているものにも見えるわけよー。
ちなみに駅からも超遠いけどやからこそなたたずまい。
そして受付では入場ワッペン(シール)を胸に張られいざ入場(受付のおっちゃんは「途中ではげてもいいからこれ。」と言ってた)。
もうほんとにマニアックだけどいいとこよー。
あっ、ちなみに最寄り駅は武蔵境駅か調布駅です。

おまけの日。

2008年03月01日 | Weblog
2月も終わりです。4年に一度のおまけの日。
2月に読んだ本。

~小説~
・「光あるうちに光の中を進め」/トルストイ
 人って考えちゃうもんです。

・「プラネタリウムのふたご」/いしいしんじ
 星が好きな人ってなかなかどうして素敵な世界。

・「変身」/カフカ
 虫になります。 

・「風の歌を聴け」/村上春樹
 はい、春樹。

・「お父さんのバックドロップ」/中島らも
 ラモーンズ。なんかもう落語みたいな話の流れね。

・「ゲド戦記1」/ル=グウィン
・「ゲド戦記2」/ル=グウィン
 すげーこれ。

~短編~
・「ヘミングウェイ短編集」/ヘミングウェイ
 ほんとに無駄がない描写。

~その他~
・「古典落語100席」/立川志の輔
 こんどは落語CD買おうと思う。

................

映画は「怪」、「舞妓HAaaan!」、「大日本人」、「パプリカ」見た。
ちょっと絵本や児童文学をもっと攻めていこうと思う。
日本の神話も読みたいけれどなかなか良い本に出会えない。
といいつつ浅田次郎を読み始める。プリズンホテル。
今日はガムを食べ過ぎておならがとまりません。
キシリトーーーール!!