プラネタリズム

ども、遊星です。世の中のもろもろを風景にして書き連ねる

被曝のこと

2011-09-05 20:54:42 | Weblog
被曝とは最近よく聞く言葉で、原子爆弾や原子力発電所の事故などに結び付けられ、「怖い」というイメージがつきまとう。
そもそも放射線は目に見えないもので、おそらくそれが恐怖心をあおっている。

ただ、放射線は「目に見えない」「怖い」というだけで、ややもするとそれ以上に「放射線」を理解することを止めてしまうきらいがある。
日本アイソトープ協会のホームページにわかりやすい解説があるが、放射線には「自然放射線」と「人工放射線」がある。

人工的につくられるものにはコバルト60、ストロンチウム90、ヨウ素125・131、セシウム134・137、プルトニウム239などがあり、自然界には、炭素14、カリウム40、ラドン、ラジウム、ウランなどがある。

我々は普通に生活していても、宇宙線による外部被曝、食物、空気中からの摂取による内部被曝をしていて、年間1~2ミリシーベルトの被曝をしている。

放射線医学総合研究所のHPからの資料によると、自然放射線以外に、100ミリシーベルト以上の放射線を浴びた場合、がんによる死亡率の上昇が見られるが、100ミリシーベルト以下の場合は、仮定の話しかできない。
100mSVより低い線量の放射線ががんを引き起こすという科学的な証拠は無い、ということだ。
要するにがんを引き起こす原因は放射線以外にも色々あり、低い放射線量だと、因果関係を示すだけのデータが得られない、ということだろう。

よく言われることに、「放射線を、正しく怖がる」ということがある。
仮に微量の放射線を短時間浴びたとしても、すぐにどうこうということはない。ただし、微量だとしても長期間浴び続ければ、何か悪いことにつながるかもしれない、ということだ。

(つづく)