美術界で印象派の流れがあったころ、写真の世界では、「ピクトリアリスム」という流れが起こっていた。
今まで書いてきたように、印象主義の画家たちは、ルネサンス以降の写実主義(リアリスム)から離れ、独特のタッチで光と色彩を表現し、見る人の印象に訴える作品づくりをしてきたわけであるが、一方で、そのころ発展段階にあった写真の世界では、「芸術写真」というものの追求のなかで、「
ピクトリアリスム」という、いわば絵画への歩み寄りがあったわけである。
尚、ピクトリアリスムについては、
過去の記事で触れているので、とりあえずそちらを参照のこと。