オーディオ彷徨録~JBL4331AからALTEC620A~

今までのオーディオの改良や音楽の遍歴に、今後の改善も紹介。いい音に繋がる方法を色々模索したことや、好きな音楽を紹介する。

620Bのネットワークの謎 ~Part2 アナログアンプとPC直結 ~

2020-06-24 09:23:14 | 電気的評価
 前回の続きで、今回は620AのNWをアナログアンプでフィルタ特性のF特を取って見ました。

 ■1)パイオニアA-J7 1台目
 測定風景は、

 右(R)側は、DF=8.6ですが、以下で

 ディップではなくピークが同軸側の0.85KHzに見られます。LPFのスロープ(2次)は、-12db/OctでHPF(3次)のスロープは16db/Octですのでスロープが理論値とほぼ合っています。
 左(L)側はDF=10ですが、

 これもディップではなくピークが同軸側の0.85KHzに見られます。LPFのスロープ(2次)は、-12db/OctでHPF(3次)のスロープは20db/Octですのでスロープが理論値とほぼ合っています。

 ■2)AU-D907FX
 これは以下で、DF=61です。

 ディップが0.85KHzに見られます。LPFのスロープ(2次)は、-12db/OctでHPF(3次)のスロープは20db/Octですのでスロープが理論値とほぼ合っています。

 ■3)パイオニアA-J7 2台目
 右(R)側は、DF=1.2ですが、以下で

 ディップは見られません。LPFのスロープ(2次)は、-19db/OctでHPF(3次)のスロープは36db/Octですのでスロープが理論値の1.5倍或いは2倍と全く合いません。
 またLPFの肩が1.8KHz辺りまで高くなって、HPFの肩は逆に1.8KHzと低くなっていて両肩が近寄っています。1台目を見てみますと、LPFの肩は1KHz以下ですし、HPFの肩は2KHzを越えています。
 1台目は、DF≒10で2台目はDF≒1.2ですのでDFの違いで肩の周波数とスロープが違っているようです。

 ■4)PC直結での604-8GのNWのフィルタF特
 今回はアンプの要素を除外する為にPC直結で604-8GのNWのフィルタ特性を見てみました。

  ディップは見られません。LPFのスロープ(2次)は、-19db/OctでHPF(3次)のスロープは42db/Octですのでスロープが理論値の1.5倍或いは2.3倍と全く合いません。
 またLPFの肩がA-J7の2台目同様1.8KHz辺りまで高くなって、HPFの肩は逆に1.8KHzと低くなっていて両肩が近寄っています。
 PCはイヤホンジャックから出力しておりPCのサウンドボードのアンプです。DFが低いのではと思い測ってみました。

 ■5)PC(レッツノート CF-SX2)のサウンドボードのDF
 これは

 となり低域の出力インピーダンス=106ΩでDF=0.08(8Ω換算)とやはりイヤホン用なのでDFは低くなっています。
 どうもアンプの出力インピーダンスによって604-8GのNWのフィルタF特が変るようです。次回はその辺りをLT Spiceでシミュレートしてみようと思います。また620AのNWもDFの高いアナログアンプで測れば、0.85KHzのディップは620BのNW同様に同軸側に出るということも判りました。

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