前にLT Spiceで解析したときは、1電圧源の簡易解析でした。今回は、BTL方式に対応して、2電圧源(1系統につき、TA2020はBTL方式で順方向ラインのアンプと反転方向ラインの2アンプがある)でシミュレートしてみました。 青字追記 赤字追記 3/7緑字追記
■1)従来のLP Spiceでの簡易解析での信号
これは、
回路は1電圧源で左右同じで、矩形波は左がスピーカーに相当するR2の上側の電位で、右側はそれに青色の順方向ライン(上のライン)の電圧源の+側の入力電位と反転ライン(下のライン)の赤線の波形が表示されています。一応矩形波は、赤と青で逆転しているので2つのアンプを簡易的には表せています。しかし、これは2つの別のアンプですので、もし2つのアンプの出力インピーダンスの差まで入れて解析するような場合は役に立ちません。
■2)反転側にもアンプを表す電圧源を入れて、半周期(1ms)の遅延でずらして見た目反転させた場合
この場合は、
やはり、発信してしまいました。入力信号(青線と赤線)は見た目は反転していますが、位相が180度ずれているので、もし音声信号ならリバーブが掛かったようになるでしょうから当然といえば当然です。これは多分イニシャル値が青線は0Vスタートしているが、反転側の赤線はー10Vスタートになっているので初期値の不一致で発信していると思います。以下で左側(■3)のケース)は青線も赤線も0Vスタートしているが、右の本ケースでは赤線が0Vではないので差はそこしかない。
■3)反転側にもアンプを表す電圧源を入れて、単純に反転した場合 ミス版
この場合は、初期値が上で示したように両方0Vスタートしているので発信しない。
左から行くと、Vddから吊ったSBDもグランド側も合計4個付けた場合で、中央はグランド側のSBDのみ2個の場合、右はSBD無しの場合です。
結果的には、現状のLP2020A+のグランドのみにつけたがオーバーシュートが大きく、両方つけた左と両方つけない右は同レベルで現状よりオーバーシュートが少ないと言うことになると思ったのですが、良く見たらゾベルフィルタのC3が中央と左右で違っているのでその為と思います。
ゾベルフィルタのCは大きい方がオーバーシュートが小さくなるようですが、アナログアンプでは発信防止のインピーダンス安定化を狙っているのですが、デジアンではスピーカーのインピーダンス上昇を潰すために設置されているので、アナログアンプ比でカットオフが1桁(EX.A-J7/388KHz:LP2020A+/34KHz)低く、デジタルアンプではオーディオ帯の周波数特性が変化することになる。つまりデジアンでは容易にゾベルフィルタの定数をいじれない。これは以下を参照した。
メモ帳:PCオーディオの構築(アンプ4)
■4)反転側にもアンプを表す電圧源を入れて、単純に反転した場合 訂正版
上では、ゾベルフィルタのCが統一されていなかったので下記C2を統一した。
1電圧源での前回の解析と同様で、左からSBDを上下に付けた場合、中央の現状の下のみSBDを付けた場合も右のSBD無しの場合も、オーバー・アンダーシュートは同じです。この結果からは青基板は改造した方が良いかは悩みますね。Vddから吊るしたSBDを追加しても改善はしないということですので。
■1)従来のLP Spiceでの簡易解析での信号
これは、
回路は1電圧源で左右同じで、矩形波は左がスピーカーに相当するR2の上側の電位で、右側はそれに青色の順方向ライン(上のライン)の電圧源の+側の入力電位と反転ライン(下のライン)の赤線の波形が表示されています。一応矩形波は、赤と青で逆転しているので2つのアンプを簡易的には表せています。しかし、これは2つの別のアンプですので、もし2つのアンプの出力インピーダンスの差まで入れて解析するような場合は役に立ちません。
■2)反転側にもアンプを表す電圧源を入れて、半周期(1ms)の遅延でずらして見た目反転させた場合
この場合は、
やはり、発信してしまいました。入力信号(青線と赤線)は見た目は反転していますが、位相が180度ずれているので、もし音声信号ならリバーブが掛かったようになるでしょうから当然といえば当然です。これは多分イニシャル値が青線は0Vスタートしているが、反転側の赤線はー10Vスタートになっているので初期値の不一致で発信していると思います。以下で左側(■3)のケース)は青線も赤線も0Vスタートしているが、右の本ケースでは赤線が0Vではないので差はそこしかない。
■3)反転側にもアンプを表す電圧源を入れて、単純に反転した場合 ミス版
この場合は、初期値が上で示したように両方0Vスタートしているので発信しない。
左から行くと、Vddから吊ったSBDもグランド側も合計4個付けた場合で、中央はグランド側のSBDのみ2個の場合、右はSBD無しの場合です。
結果的には、現状のLP2020A+のグランドのみにつけたがオーバーシュートが大きく、両方つけた左と両方つけない右は同レベルで現状よりオーバーシュートが少ないと言うことになると思ったのですが、良く見たらゾベルフィルタのC3が中央と左右で違っているのでその為と思います。
ゾベルフィルタのCは大きい方がオーバーシュートが小さくなるようですが、アナログアンプでは発信防止のインピーダンス安定化を狙っているのですが、デジアンではスピーカーのインピーダンス上昇を潰すために設置されているので、アナログアンプ比でカットオフが1桁(EX.A-J7/388KHz:LP2020A+/34KHz)低く、デジタルアンプではオーディオ帯の周波数特性が変化することになる。つまりデジアンでは容易にゾベルフィルタの定数をいじれない。これは以下を参照した。
メモ帳:PCオーディオの構築(アンプ4)
■4)反転側にもアンプを表す電圧源を入れて、単純に反転した場合 訂正版
上では、ゾベルフィルタのCが統一されていなかったので下記C2を統一した。
1電圧源での前回の解析と同様で、左からSBDを上下に付けた場合、中央の現状の下のみSBDを付けた場合も右のSBD無しの場合も、オーバー・アンダーシュートは同じです。この結果からは青基板は改造した方が良いかは悩みますね。Vddから吊るしたSBDを追加しても改善はしないということですので。
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