スピーカーの鳴きの評価ですが、以前(2017・7・17)もアップしたことがあるのですがインパルス応答を使ってできる項目として、タイムドメインに載っていたリバーブ(残響)歪を見てみました。前回は突っ張り棒についてのみ方法を変えて調べました。方法としては、①WGのパルスをWSで受ける②MY Speakerのインパルスのエネルギー時間応答③MY Speakerのインパルスのエネルギー時間応答等でした。今回は②以降は評価の結果の解釈が難しいので①のみに絞って突っ張り棒有無、ホーン上の重りの有無、密閉Vsバスレフを変えて調べてみました。リバーブ歪系の評価は結構難しいです。前回もそうですが、今回もやってみたらこうだったというレベルで何か有意な結果が出たと言うことはありません。
■1)タイムドメインの記事 (前回アップのリピート)
タイムドメインの記事に、スピーカーの箱鳴り(板振動によるリバーブ(残響)ひずみ)について以下のような記述が載っています。(http://www.timedomain.co.jp/tech/hifi03/hifi03.html)
①最も大きなリバーブひずみは箱で発生します。従来は補強をしたり、材科や形を調整して、聴感的にまとめていた。結果として直接スピーカから出る音に対して箱からの音は、一般に、-15dB〜25dB(内リバーブひずみ5〜20%)
②信号が消えた部分に存在するひずみですので、聴感的にはもっと大きな値に相当します。補強をすると、こちらを押さえ込めばあちらが上がる。例えば、箱の板厚を12mm⇒16mmに厚くすると、板厚が1.5倍になりfパターンも1.5倍高い方へずれる。
⇒補強では共振の周波数が変わるだけでエネルギーは吸収しないため、調整はできても無くすことはできない。
③21mm厚の合板を使い、ダンピング材に鉄板等の拘束材を加えると、箱鳴りが無くなる。(鉄橋の梁等を防振する方法からヒントを得た)
⇒これを実現したのが、前に紹介したオンキョーのGS-1で、ラワン合板と米松単板6枚貼りあわせの7層構造に加え、新開発のダンピング材と鉄板によって拘束することで振動を桁違いに抑えたとある。この為もあるのだろう、全重量117Kgとなった。
④ホーンの鳴きについても、ホーン材を、アルミ⇒FRP製ダンピング材に変えることにより、累積スペクトルで10ms後の2KHz以上のスペクトルが激減した。
■2)評価方法
標準(左)とバスレフ(右)
つっかえ棒無(左)とマルチセルラホーン上重り無(右)
つっかえ棒無でマルチセルラホーン上重り無し(左)と、それ+バスレフ(右)
マイク位置は、2段目のつっかえ棒無(左)の写真で分かるように、距離1mで高さ1mの位置に置きました。(マイクには緑色の養生テープが貼ってある)
WGでは10Hzのパルスで出力しましたが、以下の結果で分かるようにマイクで捕えた音の出力は+とーの両方のパルスが認められました。
■3)+側パルスでの鳴き評価 バスレフ
結果は以下。
左は現状標準の密閉で、右がバスレフです。
付帯波についてみると、1波目はバスレフの方が大きいですが、2波目は標準の方がーの1波目が大きい。平均するとイーブン。
■4)+側パルスでの鳴き評価 つっかえ棒(地震対策)有無とマルチセルラホーン上重り無
これは以下。
左はつっかえ棒無しで、右がマルチセルラホーン上重り無です。
【つっかえ棒無し】
付帯波についてみると、1波目はつっかえ棒無しの方が大きいですが、2波目はイーブン。平均すると大差なし
【マルチセルラホーン上重り無】
付帯波についてみると、1波目は標準の方が大きいですが、2波目はイーブン。平均すると大差なし
■5)+側パルスでの鳴き評価 つっかえ棒無でマルチセルラホーン上重り無しと、それ+バスレフ
これは、以下。
左はつっかえ棒無しで且マルチセルラホーン上重り無です。右は左の状態でバスレフにしたものです。
【つっかえ棒無しで且マルチセルラホーン上重り無】
付帯波についてみると、1波目2波目共に大差なし
【つっかえ棒無しで且マルチセルラホーン上重り無でバスレフ】
付帯波についてみると、1波目2波目共に大差なし
■6)ー側パルスでの鳴き評価 バスレフ
これは、以下。
付帯波についてみると、1波目はバスレフの方が大きいですが、2波目は標準の方が大きい。平均するとイーブン。
■7)ー側パルスでの鳴き評価 つっかえ棒有無とマルチセルラホーン上重り無
これは以下。
【つっかえ棒有無】
付帯波についてみると、1波目はつっかえ棒有無の方が大きいですが、2波目は標準の方が大きい。平均するとイーブン。
【マルチセルラホーン上重り無】
付帯波についてみると、1波目はマルチセルラホーン上重り無の方が大きいですが、2波目は標準の方が大きい。平均するとイーブン。
■8)ー側パルスでの鳴き評価 つっかえ棒無でマルチセルラホーン上重り無しと、それ+バスレフ
これは以下。
【つっかえ棒無でマルチセルラホーン上重り無し】
付帯波についてみると、1波目も2波目もイーブン。
【つっかえ棒無でマルチセルラホーン上重り無し+バスレフ】
付帯波についてみると、1波目はマルチセルラホーン上重り無+バスレフの方が大きいですが、2波目は標準の方が大きい。平均するとイーブン。
上記の結果を見る限り、突っ張り棒有無や、マルチセルラホーン上の重り有無や、バスレフ・密閉を変えても、上記方法では有意差を見い出せない。タイムドメインの記事のような差は出ない。評価方法を変える必要がある。
■1)タイムドメインの記事 (前回アップのリピート)
タイムドメインの記事に、スピーカーの箱鳴り(板振動によるリバーブ(残響)ひずみ)について以下のような記述が載っています。(http://www.timedomain.co.jp/tech/hifi03/hifi03.html)
①最も大きなリバーブひずみは箱で発生します。従来は補強をしたり、材科や形を調整して、聴感的にまとめていた。結果として直接スピーカから出る音に対して箱からの音は、一般に、-15dB〜25dB(内リバーブひずみ5〜20%)
②信号が消えた部分に存在するひずみですので、聴感的にはもっと大きな値に相当します。補強をすると、こちらを押さえ込めばあちらが上がる。例えば、箱の板厚を12mm⇒16mmに厚くすると、板厚が1.5倍になりfパターンも1.5倍高い方へずれる。
⇒補強では共振の周波数が変わるだけでエネルギーは吸収しないため、調整はできても無くすことはできない。
③21mm厚の合板を使い、ダンピング材に鉄板等の拘束材を加えると、箱鳴りが無くなる。(鉄橋の梁等を防振する方法からヒントを得た)
⇒これを実現したのが、前に紹介したオンキョーのGS-1で、ラワン合板と米松単板6枚貼りあわせの7層構造に加え、新開発のダンピング材と鉄板によって拘束することで振動を桁違いに抑えたとある。この為もあるのだろう、全重量117Kgとなった。
④ホーンの鳴きについても、ホーン材を、アルミ⇒FRP製ダンピング材に変えることにより、累積スペクトルで10ms後の2KHz以上のスペクトルが激減した。
■2)評価方法
標準(左)とバスレフ(右)
つっかえ棒無(左)とマルチセルラホーン上重り無(右)
つっかえ棒無でマルチセルラホーン上重り無し(左)と、それ+バスレフ(右)
マイク位置は、2段目のつっかえ棒無(左)の写真で分かるように、距離1mで高さ1mの位置に置きました。(マイクには緑色の養生テープが貼ってある)
WGでは10Hzのパルスで出力しましたが、以下の結果で分かるようにマイクで捕えた音の出力は+とーの両方のパルスが認められました。
■3)+側パルスでの鳴き評価 バスレフ
結果は以下。
左は現状標準の密閉で、右がバスレフです。
付帯波についてみると、1波目はバスレフの方が大きいですが、2波目は標準の方がーの1波目が大きい。平均するとイーブン。
■4)+側パルスでの鳴き評価 つっかえ棒(地震対策)有無とマルチセルラホーン上重り無
これは以下。
左はつっかえ棒無しで、右がマルチセルラホーン上重り無です。
【つっかえ棒無し】
付帯波についてみると、1波目はつっかえ棒無しの方が大きいですが、2波目はイーブン。平均すると大差なし
【マルチセルラホーン上重り無】
付帯波についてみると、1波目は標準の方が大きいですが、2波目はイーブン。平均すると大差なし
■5)+側パルスでの鳴き評価 つっかえ棒無でマルチセルラホーン上重り無しと、それ+バスレフ
これは、以下。
左はつっかえ棒無しで且マルチセルラホーン上重り無です。右は左の状態でバスレフにしたものです。
【つっかえ棒無しで且マルチセルラホーン上重り無】
付帯波についてみると、1波目2波目共に大差なし
【つっかえ棒無しで且マルチセルラホーン上重り無でバスレフ】
付帯波についてみると、1波目2波目共に大差なし
■6)ー側パルスでの鳴き評価 バスレフ
これは、以下。
付帯波についてみると、1波目はバスレフの方が大きいですが、2波目は標準の方が大きい。平均するとイーブン。
■7)ー側パルスでの鳴き評価 つっかえ棒有無とマルチセルラホーン上重り無
これは以下。
【つっかえ棒有無】
付帯波についてみると、1波目はつっかえ棒有無の方が大きいですが、2波目は標準の方が大きい。平均するとイーブン。
【マルチセルラホーン上重り無】
付帯波についてみると、1波目はマルチセルラホーン上重り無の方が大きいですが、2波目は標準の方が大きい。平均するとイーブン。
■8)ー側パルスでの鳴き評価 つっかえ棒無でマルチセルラホーン上重り無しと、それ+バスレフ
これは以下。
【つっかえ棒無でマルチセルラホーン上重り無し】
付帯波についてみると、1波目も2波目もイーブン。
【つっかえ棒無でマルチセルラホーン上重り無し+バスレフ】
付帯波についてみると、1波目はマルチセルラホーン上重り無+バスレフの方が大きいですが、2波目は標準の方が大きい。平均するとイーブン。
上記の結果を見る限り、突っ張り棒有無や、マルチセルラホーン上の重り有無や、バスレフ・密閉を変えても、上記方法では有意差を見い出せない。タイムドメインの記事のような差は出ない。評価方法を変える必要がある。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます