井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

続々・「感動」の定量評価

2011-11-13 23:51:18 | 学問

それで、現状は・・・

 このような領域をやりたいと思っても看板をあげて医学部で研究している人は少ないと思います。

私も間接的な計測と統計評価は昔やったことがあります。

え?そうですか?!

血液中のアドレナリンを計測したりもしましたが、極めてわずかな変化でした。

残念。

脳外科は脳の形態的病気を切除するのが仕事ですので、計測・診断には興味がないかもしれません。

神経内科は神経の変性疾患や末梢神経が専門の人が多いと思います。

心療内科は心の病気ですし、精神科 が一番良いのかもしれませんが、統合失調症や鬱病などが専門なので、健常者の研究とは違うと思います。

心理学は文系に近い世界ですので、計測などではなく会話や行動の中から診断を進めていく作業が大半です。

 となると、医学基礎で脳解剖や大脳生理学の研究をしている先生が一番近い研究者かもしれません。ところがここでは、根本的な問題解決のため対象が動物であることが大半です。

動物・・・

あまり前向きのお話しが出来なくて残念なのですが現状はこんな状況です。

はぁ・・・

でもやってみることは大事ですので、脳波とポリグラフなら結果も出やすいのではないでしょ うか。

脳波とウソ発見器ですね。

後の解析と人がそれをどう読むかが大事かもしれません。心電図だってアイントーフェンがノーベル賞をとった時でも心電図診断理論はないに等しい状態でした。今なら内科医で心電図を読めない人はほとんどいません。(基本的にはパターンマッチングで読めますが、 電磁気学と生理学的知識がないと深読みが出来ないのは一緒です)

つまり測定すれば結果が出る、という単純なものではないってことですね。

 よく学会で目にするのは計算をさせたときの変化を計測している研究ですね。ただ暗算に近い状態なので、そろばんの経験者と未経験者では使う脳の場所も違うでしょうから、評価しにくいだろうと思います。

こんな学会もあるようです。
日本心理学会、日本感情心理学会、日本健康心理学会

音楽のこと、扱ってくれるかなぁ?

取り急ぎ回答まで

「取り急ぎ」で、ここまで書いてくれる旧友に対して本当に感謝である。

<ちなみに、彼と同じクラスだった中1の頃、彼は社会科の成績がクラスで一番だった。他の成績も悪くはなかったけれど、私の方が良かったのである。だから、中学までの成績は、もし悪くても大して気にしないで良い、というのが私の持論。ただし、高校では夜も寝ずに昼間は寝てがんばらなくてはならない。閑話休題。>

科学的医学的に測定をすれば定量評価できる、というものではないことがよくわかった。医学の見地がこのようなことならば、常に「不当な評価」と紙一重の世界でしのぎをけずっている音楽コンクールや試験の類、これらの現状をそう悪者にはできない。人間の営みとして、よくがんばっているとも言えそうだ。

定量評価にエネルギーを注ぐよりも、現況の「感覚的判断」の信頼性を高める努力の方が現実的だな、と思った。

が、もしこのようなことに興味をもたれた医学界の方、あるいはそれに類する研究者の方、いらっしゃったら、ぜひ私までお声掛けをお願いします。




メンデルスゾーン : ピアノ三重奏曲第1番

2011-11-13 20:47:12 | 音楽

 バイオリン協奏曲と言えばメンデルスゾーンかチャイコフスキー、この2曲の演奏頻度は断然高い。双璧である。
 ピアノ三重奏と言えばメンデルスゾーンの第1番、これはダントツ1位だろう。この曲をご存知無かった方は幸いである。今宵はそれを知ることができるのだから。

 さて、メンデルスゾーンはピアノの名手だったので、ピアノパートはかなりの技巧が要求される。弦楽器奏者からすると申し訳ないくらいに要求される技術の差がある。例えば冒頭、チェロがレの音を4拍伸ばす間にピアノは16個の音符を弾かなければならないのだ。
 でも本日のピアニスト藤井さんは、それをサラッとやってのける、やはり名手である。ご期待いただきたい。

第1楽章

 NHK「みんなのうた」が1971年に「小さな木の実」という大ヒット曲を出した。ビゼーの曲を大胆に改編したものだ。
 気をよくしたNHKは。その数年後二匹目のドジョウを狙った。この第1楽章を基にした「こわれそうな微笑」である。
 「みんなのうた」としては、そこそこのヒット作になったが、「小さな木の実」とは比較にならない。(でもいい曲だったな…)
 そのような名旋律が含まれる楽章である。ご堪能頂きたい。

第2楽章

 ABA三部形式で、下から上に進む主題の「主要部A」と、上から下に下りる主題の「中間部B」で出来ている。これがまた幸福感一杯、至福の時間を過ごせるようになっている。

 ちなみにメンデルスゾーンのファーストネームはフェリックス(幸福)という。

第3楽章

 メンデルスゾーンお得意(で演奏者泣かせ)のスケルツォ楽章。

 メンデルスゾーンは、小さな音でちょこまか動く音楽が大好きなようで、17才の時に作った「真夏の夜の夢」序曲は、まさにそのような音楽で始まる。これはオーケストラの入団試験に課せられることもあるほど難しい。

 でも聴く分には楽しい。

第4楽章

 最初の主題は、いかにもドイツ人らしいリズムが使われている。シューベルトの「ロザムンデ」やシューマンの「流浪の民」などに類型が見られる。

 しかし、流麗なメロディーに加え、最後の盛り上げ方は他と一線を画するのだ。この「突っ走る快感」はモーツァルトから隔世遺伝しており、時空を超えてサン=サーンスに受け継がれた感がある。ブラームス君が受け継いでくれれば世の中変わったろうに、と思うのは筆者だけか?

 とにかく、このエンディングをお楽しみに。