冬の間は道がぬかるんで行くことが出来なかったが、ようやくの陽春の到来で、バラトン
の山城散策に出掛けてみた。 下図赤丸に示す2箇所は、バラトン湖西岸の山の頂上に建てら
れた山城で、共に石垣、壁のみを残すバラトン地方最古の古城遺跡である。
<ロケーション>
5-1.ターティカ城 (Tátika vár)
既に、2017-12-18 投稿で紹介したシュメグ城 (Sümeg vár) よりバラトン湖に向かって
8km ほど南下したターティカ山頂(標高410m)に位置し、麓から約1時間の厳しい急峻
な山道である。 Apr. 15 2018
むせ返るような新緑の中に、一服の清涼感を与えてくれる野生のスミレ。
<城塞外観のイメージ図>
城塞は1257年にモンゴル軍の侵攻に備える為に、教皇ベラ4世によって建てられ、
ヴェスピレムのベネディクト派司教等のもとで維持されていたが、1589年のトルコ軍の
襲撃で城塞は破壊され、以後は廃墟になってしまった。
Apr. 15 2018
裏側
向こうの山は、標高425mのメレグ山 (Meleg-hegy) で、快晴ならばレジー城を望める。
ザラサントー (Zalaszántó) の村を眼下に見渡す。
5-2.レジー城 (Rezi vár)
更に、バラトン湖に向かい5kmほど南下したメレグ山の山頂にレジー城があり、
ターティカ城とは互いに、煙での交信は可能であったと思われる距離である。
Sep. 01 2013
<城外観イメージ図>
城塞が建てられた正確な年はハッキリしないが、1292~1307年の間と云われている。
領有者は、ヴェスピレムのベネディクト派、国王、貴族、ドイツ皇帝と時代と共に替わったが、
1589年のトルコ軍の襲撃により破壊され、1592年以降より廃墟となっている。
入口 Sep. 01 2013
5-3.ザラサントー・カトリック教会 (Zalaszántó Temp.)
レジー城とターティカ城の間に、ザラ県では、最も大きくて、古い教会がある。 13世紀に
ロマネスクとゴシック様式が混在した形で建てられた。 トルコ軍の支配により長い間、放置
されていたが、18世紀に再建され、現在の物は1957年に改築されたものである。
Apr. 15 2018
13世紀のオリジナルの物として、ロマネスク様式の塞がれた小さな窓と南門が
残されているのみで、内装はバロック様式で改築された。
詳細は「バラトン遍路の旅」44番札所を参照ください。
これにて、「バラトンそぞろ歩き 古城(5)」は、お終いです。
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