撮り旅・ヨーロッパ

ハンガリーを拠点にカメラ片手に古い教会を主に写真撮影の旅を楽しみ、そこで拾った生活、文化情報を紹介します。

クーセグ (Kőszeg)をスケッチ

2020-08-13 18:22:46 | 海外生活

 前回のショプロン(Sopron)の街より、50Km ほど南下した所に、もう一つの

オーストリアとの国境の街、クーセグ (Kőszeg) がある。 クーセグ山系の麓にあり

自然に恵まれたハンガリーで有数な美しい町である。(人口は約12,000人) 

 

<街の中心部スケッチ>

  

  ユリシチ広場 (Julisics tér) :左から聖ヤコブ教会、聖イムレ教会、英雄の門

 

<ロケーション>

 

1.聖ヤコブ教会 (Szt. Jakab templom)

  ローマカトリックの教区教会で、1403~1407年にゴシック様式で建立され、

 17~18世紀に部分的にバロック様式で改築されたクーセグで最も古い教会である。

 今日見られる教会のファサードは1807年に改修され、祭壇部屋根の上に塔を15

 世紀に追加した。  

   教会裏手の祭壇側と塔

  

 

  教会内部は3層構造の内陣で、祭壇の背面のビザンチン風のフレスコ画は15世紀

 に描かれた。 黒死病(ペスト)で苦しむ人々にマントを提供する聖女の絵は必見。

 

2.聖イムレ教会 (Szt. Imre templom)

  1615~1618年にゴシックの後期ルネサンス様式で建てられた。

 英雄の門を出たユリシチ広場からの教会(左側の建物が市庁舎)

  

 

 内陣はバロック様式

 

3.英雄の門 (Hősök kapu)

 1532年のオスマントルコ軍の撃退から400年を記念して、1932年に建立。

   城の内側から見た門

  

 

4.ユリシチ城 (Jurisics vár)

 <城入口部のスケッチ>

  

  オスマントルコ軍のスルタン・スレイマン率いる当時の最強軍団が20日間も

 の包囲と攻撃に墜ちなかった難攻不落だった城。

 13世紀に建てられ、城の名称の由来は城主のユリシチ・ミクロシによる。

  

 

5.中央教会 (Jézus Szive templom)

  街の中央広場に1894年に建てられた新しいローマカトリック教区教会。

 1936~1987年に逐次改修を重ね、古い聖ヤコブ教会から移行されつつある。

  

 57m の尖塔を持ったネオゴシック様式の立派な教会

 

6.シナゴーグ (Zsinagóga)

  第二次世界大戦中、クーセグのユダヤ人は1944年にアウシュビッツ収容所に

 移送され、以後、廃墟となってしまった。

(ここにも戦後75年の悲しい物語が埋まっていることだろう)

 

7.ロザリオクィーン修道院教会 (Rózsafüzer Kiralynője templom)

  1902年に建立されたカトリック修道院教会

 

  これにて「クーセグ (Kőszeg) をスケッチ」は、お終いです。

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