ザルツカンマーグートを一躍、「世界で一度は行ってみたい所」ランキングの最上位に
したのは何といっても1965年に公開された映画「サウンド・オブ・ミュージック」であろう。
1996年に世界文化遺産に登録されたザルツブルク (Salzburg)とセットで旅したい。
ちなみにザルツカンマーグート地方の世界遺産は1年遅れの1997年の登録であった。
前章に引き続いて、国道145号線は Bad Aussee 付近となり、目指すハルシュタットも近い。
Sep. 15. 2018
<ザルツカンマーグートのロケーション>
以下の項目番号と上記イラストの地域番号は一致させる。
❿ ハルシュタット (Hallstatt)
紀元前800年頃より村は存在しており、山の頂上には当時の岩塩坑も残っている。
現在の人口は900人ほどのグムンデン郡の小さい村であるが、湖畔沿いの3km は都会の
繁華街並みの賑わいである。
❿-1. 湖畔の美
観光パンフレットの定番のスポット、湖畔のゼー通りが教会まで続く。
ゼー通りの反対方向、大きな建物 (Techinical Calledge) 手前まで続く。
対岸の鉄道駅からの観光客を運ぶフェリー。
❿-2. 天空からの眺め
船着場の先よりケーブルカーに乗って天空の展望橋~塩坑へ。
ケーブルカー内から発着場付近を見下ろす。
東方角の対岸、鉄道の走っているオーバートラウン (Obertraun) の町。
ハルシュタットの中心街。
展望橋から更に上がった所にある塩坑ハウス。
❿-3. ハルシュタットの教会
◆ 福音教会 (Evangelische pfarrkirche)
皇帝ヨーゼフ2世の発布した「宗教寛容令」によってカトリックと共存する形で
プロテスタント教会が1863年に5年の歳月を掛けて建てられた。
1962年に全面的な改修を終えたものが現在の美しい姿である。
マルクト広場脇に教会は佇んでいる。 1744年からの三位一体像
教会内部(祭壇部)
◆ カトリック教会 (Katholische pfarrkirche)
オリジナルとして1181年に小さなロマネスク様式の教会がこの地にあり、1505年までに
ゴシック様式の教会に建て替えられた。(塔は12世紀から建築は始まっていた)
2002年に現在の姿に改修された。
教会の正門の上にはイエス受難のフレスコ画、壁には彫刻を飾っている。
教会裏の墓地からの眺めもまた格別。
墓地の上にある納骨堂 (12世紀に建造) には1200個の頭蓋骨が収められている。
墓地が狭いために、時期が来たら掘り出し頭蓋骨のみを収納。
教会内部
➍ バート・イシェル (Bad Ichel)
オーストリア皇室の別荘地として、ハイクラスの湯治場としてヨーロッパ屈指の保養地
で知られている。 生憎の雨模様では早々に引き上げるしかない。
◆ 聖ニコラス・カトリック教区教会 (Pfarrkirche)
古文書に依ると1320年には、既にオリジナルの教会は存在していた。 1490年の塔
(高さ72m)はそのまま残し、1771~1780年に現在の教会に建て替えた。
皇帝フランツ・ヨーゼフは夏の離宮に訪れた際の日曜ミサに通っていた。
❸ ザンクト・ヴォルフガング (St. Wolfgang)
聖ヴォルフガングが10世紀に開いた町で、絵になる風景と評判のスポット。
写真左の白亜の教会は聖ヴォルフガング巡礼教会で11世紀より多くの巡礼者を集めている。
近くにあるシャークベルグ登山鉄道は映画「Sound of Music」でのピクニックシーンの舞台。
❻ フシュル湖 (Fuschlsee)
◆ 夕闇迫る湖畔のレストラン
◆ ローマカトリック教区教会 (pfarrant Fuschlsee)
19世紀の初めに建てられ、1880年に火災が発生し、同年に修復された。
旅の終着地ザルツブルク (Salzburg)
以下の写真は20年前に訪れた時のもので、カメラもフイルム装填機種でデジタル化した。
いつか使える機会を待っていた次第で、今回の旅ではザルツブルク市街地は素通りした。
◆ ザルツァッハ川からのホーエンザルツブルク城塞
1998 Aug. ニコンF2撮影
◆ 城塞からの市街地 ....人口15万人、ザルツァッハ川で新・旧市街が2分されている。
城塞より東方角、手前はノンベルク修道院 (Stift Nonnberg)
「サウンド・オブ・ミュージック」にも出てくる修道院
◆ ミラベル庭園とミラベル宮殿 ... ここも「ドレミの歌」の舞台となった
古いビデオ「サウンド・オブ・ミュージック」を引っ張り出して、また観たくなった。
これにて「秋色のA9号線とザルツカンマーグート (2)」は、お終いです。
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