「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

母親と託児所の幼児たち

2007-03-21 07:09:21 | Weblog
きのう東京は全国に先がけて桜の開花宣言をした。しかし、近所
の暗渠の上に植えられた桜並木はまだ蕾がかたい。寒の戻りを
思わせるような陽気であった。その中を赤、青、黄色などの帽子
をかぶった幼児達が保母さんに手を引かれ、6人乗りの乳母車に
詰められて散歩していた。

僕の住んでいる私鉄沿線の駅の周辺には6つも私設の託児所が
ある。どこの託児所も広くなく、一日施設内で保育するのには問題
があるのだろう。天気の好い日にはこうして散歩しながら区営の
公園に遊びに行くのだ。どこの公園も小子化で使用されていない
からこれは”一石二鳥”有効利用である。

こんな”豆粒”みたいな幼児達をみて僕は時々不憫に感じる。年を
とった証拠である。”でんでん太鼓に笙の笛”で育った70年まえ、
僕らの周りにはいつも母がいてて祖母がいた。時代が変わり、いま
は共稼ぎが増え、核家族だから、託児所は時代の要求である。

託児所の中には、幼児達の様子が母親たちがケイタイでいつも見れ
るようになっている施設もあるという。母親は安心して働くことが出来る。
しかし、幼児達はどうだろうかー。母親たちが何をしているのかわら
ない。自分の子供を託児所に預けて遊んでいる母親もいると聞いた。
難しい問題だが、母親と子供の絆がほころばないよう,老爺は切に望
んでいる次第です。






意味のないイラク復興支援

2007-03-20 06:19:53 | Weblog
イラク戦争発生から今日で4周年.4年というのは大東亜戦争の3
年6か月より長い。それなのに解決の糸口はみえない。むしろ自爆
テロなどの事件は増え、今年1月ー2月は1047件と過去最高の
件数だという。ブッシュ政権は”血迷った”としか思えない。3万人
近い軍隊を増派しているが、すでに2,800人もの犠牲者が出てい


戦争は宗派、部族間の内戦である。わが国もそれを認めた上で、今年
2月、新規復興支援資金として1億ドルをイラクに供与した。スン二、
シアー派といったイスラム教徒同士の争いで壊しあいをやっている国
を支援しても、支援した先から壊され、まったく意味がない援助だ。

小池百合子内閣補佐官(国家安全保障問題)はカイロ大學を出た日本
では数少ない中東通である。イラク問題の根源も知り尽くしている。
彼女が小泉内閣の環境大臣になる前,講演を聴いたが、面白かった。
もちろん、冗談だが、イラクにハシミテ王朝を復興させる案など興味が
ある。同じハシミテ家のヨルダン国王の力を借りてはどうだろうか。
スン二、シアーを和解させるには一案かもしれない。

泥沼化したイラクでは、危険を逃れて故郷を去る難民が急増、UNCHR
(国連難民高等弁務官)事務所によると、すでに370万人の難民が出て
いる。ブッシュ大統領は兵力増派による新政策が効を奏するのは数か月
先だといっているがー。来月イラクの首相が来日するそうだが、安倍内閣の
人気挽回を狙って、小池補佐官なにか秘策を提案しては。

 花いっぱい運動 地方に活力を!

2007-03-19 06:14:36 | Weblog
”寒さ暑さも彼岸まで”-というのに東京には一向に春が
こない。すぐにでも咲くかと思っていた桜もまだ蕾みがか
たい。そんな異常気象の中、家のベランダの白桃の花が
咲いた。老妻が数年前食べた白桃があまりに美味しかっ
たので、実生で育てたものだ。雑然と並べたポットで健気
に咲いている。

”垣根の垣根の曲がり角”-昔、東京の郊外の住宅はほと
んどが生垣だった。今のシーズンだと、木蓮やこぶしの白や
えんじ色をした花が、垣根ごしに見え隠れしていた。しかし、
住宅の高層化とともに垣根はなくなり,代わってベランダの
上の色とりどりの草花が道行人の目を楽しませてくれている。

”花いっぱい運動”というのがある。戦後荒廃した世相と人心
を癒し、社会を明るくしようと昭和27年4月8日、松本市の小
松一二夢さんが始めたもので、今では行政まで巻き込んだ国
民的運動として定着している。当時、僕は長野市に勤務してい
たので、そのころのことをよく知っている。

東京など大都会の繁華街は、この運動のお蔭だろうか、町中に
立派な花壇がつくられ華やかになった。ところが地方の中小都
市では、かって栄えた繁華街が軒並みシャッターを下ろし閑古鳥
がないている。ゴーストタウンである。山の中の休耕田は荒地と
化している。中央と地方との格差は歴然である。

地方を中心に第二の”花いっぱい運動”を展開し、地方に活力を
与えよう。



自民党 「新しい風」は吹くかしら

2007-03-18 06:00:19 | Weblog
ライブドアの堀江貴文被告が東京地裁で有罪判決を受けたのを
コメントして国民新党の亀井静香代表代行が言った。
   「小泉さんや建部さんは頭を丸めたらいいんじゃないの」
一昨年の郵政解散選挙で小泉・建部陣営から堀江”刺客”を送
られた亀井代行としては当然のコメントだ。

その”頭を丸めろ”と言われた建部氏の肝いりで15日、都内の
ホテルで「新しい風」の発足パーテイが催された。「新しい風」は
若い議員を育てるという趣旨で建部氏が”小泉チルドレン”に呼
びかけて出来た勉強会だそうだが、なんと建部氏が属する山崎
派や二階派を中心に1千人も集まった。

僕の印象では山崎派といえば、自民党の古い体質の政治家の集
団で、言葉は悪いがいつも”遠吠え”している。その山崎派の建部
氏が旗をを振って「新しい風」を起こそうというのは、僕にはいまひと
つ理解できない。永田町しか通じない権謀述策”を伝授しようという
ものかー。

安倍総理が先日、この”小泉チルドレン”と会ったとき”あなた方
は一番国民に近いから、どしどし意見を”といった意味のことを言
っていた。言葉尻をとらえていうと、当選回数が多くなれば、国民
から遠くなる、ということなのか。松岡農水相の言動については、若
手議員からも”説明不足”と批判が出ている。

人の噂も75日、柳沢発言とともに”忘却”に期待しているのか、あ
るいは民主党の”ブーメラン”現象を待っているのかー。新人議員に
期待しているのは”古狸”に頼るのではなくて自分達による自浄だと
思うのだがー。




夭折する企業"戦士”たち

2007-03-17 06:10:36 | Weblog
きのうの朝、知人の奥さんから突然電話があり、ご主人が亡くな
ったという。まだ56歳の若さである。先日お会いしたばかりなの
に信じられない。彼は数年前、僕の本の出版を親身になって手が
けてくれた。自主出版なのに彼のお蔭で版を重ねることが出来、
今でも時々注文が来ている。葬儀の席上、奥さんから聞いた話で
は、彼は亡くなる数日前までガンの痛みをこらえながらも仕事をし
ていたのだという。

自殺した小児科のお医者さんが東京地裁の判決で労災と認定され
た。新聞によると、彼は連続32時間の勤務が4度、月に8回も宿泊
という超勤務シフトで、この過労から自殺したものと認定された。

省りみると、僕の周囲にもこのような犠牲者が多い。ケネデイ大統
領が暗殺された時代、僕は働きざかりの30代だったが、週に3回、
月に13回も宿泊勤務があった。仕事が時差の関係でどうしても夜に
集中する。大きな事件が起きると明け方まで仕事した。そして寝られ
ないので、そのあと屋台で酒を飲んだ。

その結果かどうかは判らないが、当時の仲間の死亡率が他の時代に
比べ突出している。僕より若い昭和29年入社の同僚が5人も早逝し
ている。偶然だが、5人は東京外国大学の出身者である。ベトナム戦
争当時のサイゴン特派員も2人若くして鬼籍入りしている。

仕事の手を抜けばよいのだが、抜けない性格の人もいる。ストレスが
死を早めたものと思うが、因果な仕事である。

東国原知事の英語に想う

2007-03-16 06:31:59 | Weblog
東国原宮崎県知事の外国人記者クラブでの会見をテレビで垣間
見た。率直な感想。”なかなかやるんじゃないか”と”この程度の
英語か”とがあい混じったものだった。僕らの世代では、まず人前
で原稿なしにしゃべれる者は皆無にちかい。一方、戦後60年英
語改革が叫ばれ、話す英語、聞く英語に力がいれられたと聞いて
いるが、多分知事には失礼だが、知事の英語は今の大學出の平
均的英語力だろう。

僕が大學を出たころは英語教育の曲がり角だった。”オノケイ”で
代表される読解力中心の英語から”カムカム・イングリシュ”の話
す聞く英語への転換期だった。”オノケイ”は小野啓二郎先生で、
先生の「英文の解釈」は984版、150万部を売った。一方”カムカ
ム・イングリシュ”は戦後の焼跡に流れたNHKラジオの会話レッス
ンであった。

戦後の中学校英語の教科書「Jack and Betty」は、戦前の”This is
a pen"的英語から平川唯一先生の”カムカム・イングリシュ”への転
換をはかったものだったと思う。しかし、正直いって日本人の話す聞く
英語力は一向に上達しない。

中学校英語教師の四分の一、高校教師の二分の一が実用英語技
能検定(英検)準1級の資格を持っていないという。別に試験を義務
づけてはいないが、英語を職業としているならば、挑戦してみてはど
うだろうかー。日本人のシャイな性格、”奥ゆかしさ”が外国語の上達
を妨げているという指摘がある。僕もそうだと思う。その意味で東国原
知事に拍手。



先生の常識 非常識

2007-03-15 06:13:18 | Weblog
謝恩会のシーズンである。きのう孫の学校の謝恩会に出席した娘
から聞いた話である。東京では最近、謝恩会が年々華美に走る傾
向にあるので学校でやる所が多くなった。それはそれでよいのだが
母親にとっては子供の一生一度の謝恩会、それに先生への感謝を
こめての会だからフォーマルな服装が多い。ところが先生方は出席
した5人が5人ともジャージー姿であったという。

”化石人間”の想い出の先生と言えば、国民服に戦闘帽姿である。
国民服というのは戦時中、政府が制定した背広に替わるカーキ色の
服で詰襟風の「甲」と背広風の「乙」とがあった。教室には一段高い
教壇があって先生は、威厳そのもののような存在だった。

先生の服装がいまのようなラフになったのは勿論戦後である。僕の
ような”化石人間”はこれに強い抵抗がある。国民服とはいわないが
少なくとも社会一般のように背広が望ましい。背広でなくとも”見苦し
くない”服装を着てもらいたい。ジャージは確かに動きやすいが、あく
まで運動着である。運動着での謝恩会出席はTPOをわきまえない。

学校という”閉鎖社会”(本当はそれでは困るのだが)では、独自の常
識、非常識があるのかもしれない。一部の先生方はいまだに国歌、国
旗掲揚に反対して訴訟をおこしているが、これは世界どこへ行っても通
ずる常識である。ジャージー姿は学校では常識でも社会では非常識で
ある。


もう”加藤の乱”は結構です。自民党

2007-03-14 07:24:22 | Weblog
”加藤の乱”というのがあった。2000年11月第2次森内閣のとき野党か
ら提案のあった内閣不信任案に加藤紘一、山崎拓議員らが賛成に傾き
かけたが、土壇場で50人が欠席、なんとか否決された。あれから7年た
ったが、またまた両議員に古賀誠議員が加わって話し会いを持った。
内容は判らないが、三議員とも安倍総理の拉致問題にからむ北朝鮮政策
に批判的だと伝えられる。

拉致問題については国をあげて、その早期解決を望み、内閣にも専任の
補佐官を置いている。にもかかわらず、山崎拓議員は政府の了解なく一
人で北朝鮮へ出かけ交渉している。それで成功するなら好いが、逆に日
本の足並みの乱れを示すような結果となっている。対中国外交について
も三議員にはスタンドプレイが多すぎるように僕には見える。

二年前の郵政法案の国会では、法案に反対した綿貫民輔,亀井静香両
議員らが自民党を離党し、その旗色をはっきりさせた。それなのに”詫びを
入れて”復党した"陣笠議員”もいる。ところが、加藤、山崎議員らは党の
主流から外れると、反党的な行動が目立ってくる。それも内閣の支持率が
落ちた時をねらってかのようにである。

選挙民は比例代表制で、その党を選んでいる。それなのに内閣の政策が気
にいらないからと”乱”を起こされては迷惑である。中国の文化革命の終末期
に江青らの四人組が国を混乱させた。失礼だが、この四人組のことを想い出
した。





老人がだまされない「秘策」

2007-03-13 06:24:53 | Weblog
昨夜NHKテレビの「老後資金は狙われる」というう特集番組を
見た。「老後資金」など持たない僕には無関係だが、世の中には
余分なおカネを持っている人が多いのに驚くとともに、また馬鹿
な儲け話にだまされる人が多いのにも驚いた。

知人のS氏が先日電話をかけてきてやはり、この種の儲け話にだ
まされたという。84歳のS氏は戦争中は南の島で敵と戦った勇士
で、戦後は東証第一部上場の会社の幹部だった人。僕に比べれば
ずーっと経済に明るい。電話の話は僕が昔、マスコミにいたから自
分のだまされた話をマスコミで取り上げてくれないか、というものだ
った。僕は30年も前にマスコミを引退しており、知り合いもいないと
お断りした。

NHKテレビでは、こういった老人をだます電話勧誘の実態を紹介
していた。S氏も電話勧誘の犠牲者である。電話勧誘による被害は
日本だけでなく、米国でも最近まで多かったが、ブッシュ大統領が
テレビで防止を呼びかけ”不招請電話禁止”法の成立で被害がなく
なったという。

ケイタイの普及で、家庭電話はほとんど使用されなくなった。わが家
でもめったにかかってこない。階下の孫が老妻におやつせびりに無料
電話をかけてくるぐらいだ。それでも時にはベルがなる。たいてい何か
の勧誘電話である。老妻は丁寧に対応しているが、僕は”自分は認知
症ですので”と元気よく返事をする。相手はすぐに電話をきる。長話は
禁物である。

政治にも”浄化装置”を! 松岡農水相

2007-03-12 07:03:00 | Weblog
安倍総理は参院選前に内閣改造はないと公言している。しかし
国民が改造を望んでいるのは、選挙とは関係ない。今の内閣が
あまりにも問題がありすぎるからだ。中でも松岡利勝・農水相は
ひどすぎる。そのまま大臣のイスにすえるのは国民に対して失礼
である。

松岡農水相は政治資金収支報告書をめぐる議員宿舎の光熱
費に500万余を計上していたが、もともと宿舎の光熱費はタダ
とのこと。野党議員の追及にあって”なんとかいう還元水装置
だ”と強弁、さらにこれに関連して”今どき水道の水をそのまま
飲む家庭はない”と記者団に語ったと言う。

わが家でも数年前から安い簡単な蒸留装置を使っている。装置
本体が3千円、年に3回ぐらい変えるカートリッジ3本が3千円ほ
どである。老妻はこまめに水道水を浄水装置に入れて使っている
が、僕は蛇口からそのままコップに入れて飲んでいる。水道法で
”次亜塩素酸”処理していて安全だからである。

”なんとかいう還元水装置”などに500万円、”水道水は使用して
いない”-といった大臣の発言は僕らの庶民感覚ではとうてい理
解出来ない。今週から野党は参議院予算委員会で、この問題を
追及、場合によっては松岡農水相の証人喚問を要求するという。
こんな問題でまた国会が空転するのは国民にとって大迷惑だ。水
道だけでなく政治にも”浄化装置”が必要である。松岡農水相殿。