「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         巨人軍内紛と読売新聞の報道

2011-11-12 07:40:29 | Weblog
読売巨人軍の清武球団代表がわざわざ記者会見を開き、渡邊恒雄球団会長兼読売新聞グループ本社会長主筆)が”プロ野球のオーナー、GM(ゼネラル・マネージャー)制度を無視して私物化している”と痛烈に批判した。事の起こりは清武代表ら現場の責任者が決めた来シーズンへの人事構想でヘッドコーチに岡崎郁氏を決めたのに、渡邊氏が勝手に"鶴の一声”で江川卓氏にするなど口を挟んできたというものだ。

僕は清武代表の記者会見の模様を昨日、読売とは競争相手のテレビ朝日の番組が長々と報道しているのを見た。たかがプロ野球球団の内紛にすぎないのだが、主役の一人が"ナベツネ”こと渡邊恒雄氏(85)であり、球界のみならず、時には日本の政治にも口をはさむドンである。何が起きたのか興味を持ったが、清武氏の言葉をそのまま伝えれば、清武氏らは事前に来季構想を渡邊氏に文書で提示、説明していた。それなのに自分には報告がなかったと渡邊氏が言うのは、同氏が酔っ払っていて忘れてしまったのではないかというのだ。

真相については判らないが、今日(12日)の読売新聞は、この内紛について小さくべた記事で扱っている。恐らく渡邊主筆の"鶴の一声”に配慮したのであろう。難病の患者に対してよく"セカンド・オピニオン”という言葉をきく。主治医だけでなく他の医者の意見をも聞けという意味だ。発行部数日本一を誇る読売新聞だけ読んでいる読者には、この巨人軍のゴタゴタはよく伝わらないのではないか。

12日の読売新聞は野田総理のTPP交渉参加表明について社説からコラムに至るまで”日本に有益な開国の決断””逃避より雄飛の国へ”と諸手をあげて大賛成の論陣をはっている。まさかそんなことはないと思うが、伝えられる政界の大御所、中曽根康弘元総理(93)とナベツネ氏(85)との"関係が鶴の一声”となって紙面に反映されたわけでもあるまい。


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
幻想 (chobimame)
2011-11-13 07:41:06
ナベツネもナカソネも高齢すぎます。日本人の一般的な生活からいえば一線を退いてよい年齢です。別に隠居しろとはいいませんが、なぜ今も彼らの声が影響をもたらすのか疑問です。それはその下の世代がだらしない経済運営をしていからなのか、それとも戦前戦後を生きてきた人の思いなのか。今の社会を心配する気持ちもわからなくもないですが、後進に譲ることも大事です。子供もいつまでも親が口出しをしていると自立できない子供になってしまいます。それと同じです。自分の一声で社会が動く面白さを知ったらそうはいかないのかもしれませんが、彼らの見ているものは高度経済成長期の幻想のような気がします。
返信する

コメントを投稿