天皇皇后両陛下が明治天皇の皇后、昭憲皇太后崩御百年に当たり明治神宮に参拝され、境内にある明治文化館宝物展示室で開催中の記念展をご覧になったと新聞に出ていた。昔の言葉でいうと”懼れ多い”が、僕は最近、すっかり昭憲皇太后のお名前を忘れていたが、戦前生まれの日本人にとって皇太后は尋常小学校の音楽教科書「金剛石」を通じて、よく存じ上げていた。
▽ 金剛石(昭憲皇太后作詞 奥好美作曲)
金剛石もみがかずば 珠のひかりのそばざらむ
人も学びて後にこそ まことの徳にあらはられ
金剛石(ダイヤモンド)も磨かなければ光は出ない。人も同じで学ばなければ本当の徳は出てこない、といった意味である。
昭憲皇太后は歌人として生涯に3万首をお詠みになった。金剛石のほかにも学校で教わったが今は”懼れ多く”も忘れてしまった。明治維新期の皇后で、教育にとくに力をいれられ、女性華族の学校「女子学習院」も創設された。金剛石の歌は今でも女子学習院で歌われていると、ネットにあった。その昭憲皇太后の徳を偲び、ご生涯を紹介する展示会が5月28日まで明治文化館で開催されている。入場料500円。
明治神宮を参拝することは多いのだが、なかなか祭神である明治天皇、昭憲皇太后のご生涯の時代、”明治の御代”に接する機会は少ない。今回の展示会はよいチャンスだ。併せて外苑にある絵画館にも足をのばしてみたいと思っている。絵画館には明治時代を紹介する日本画、洋画100点が展示されている。戦時中は何回か出かけたが、考えると戦後出かけた記憶がない。意外と東京に住んでいても見学した人は少ないのではないだろうかー。
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