「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       トラジャ.コーヒ(kopi.Toraja)とルアク.コーヒ(Kopi.Luak)

2012-07-16 05:41:15 | Weblog
先週の土曜日、インドネシア関係のある会合で最近マカッサル(スラウェシ島)の旅行から帰国した知人からトラジャ.コーヒを頂戴した。トラジャ.コーヒと言えば、今では日本人のインドネシア土産の定番の一つだが、意外と”トラジャコーヒ”の名前が知れ渡った歴史は浅く、この半世紀ほどにすぎない。今では写真のようにしゃれた包装の土産品だが、ジャカルタ空港がまだ市内の中心、クマヨランにあった1960年代当時は売店でも売られていなかった。

トラジャはスラウェシ島中部の標高800mほどの山岳少数民族(Tana Traja)の名前である。20年前ほど前、僕もマカッサルから800㌔の道のりを車をチャーターして一日がかりで出かけ、首都ランテパオに二泊したことがある。独特の舟形の家に住み、洞窟の中にはタオタオという人形を供え、盛大な葬儀をすることで有名だ。偏狭な地なので、日本人の観光客の数はまだ少ないが欧米人の観光客は多い。日本では1973年に横浜の木村コーヒが店が、この地に現地の会社と合弁でコーヒ園を経営し”Key"コーヒのブランド名で売り出して以来その名前が知られるようになった。

インドネシアのコーヒと言えば、この数年ルアク.コーヒが静かなブームになっているという。コーヒの木の赤い実を好んで食べる野生のジャコウネコの糞から取り出したコーヒの実を清浄乾燥させ、焙煎したコーヒである。僕は幸か不幸かまだ飲んだことはないが、コーヒ通に言わせると、最高の香りと味だという。ジャワ島やスマトラ島が主産地だという。トラジャにジャコウネコが生息しているかどうか知らないが、やがてトラジャ産のルアク.コーヒも売り出されるかもしれない。日本でもすでにネットを中心に販売されているが、値段は100g数千円もして、ヤボな僕の口には入らない。
(Luak coffee beanes collected from civet cat's feces=kamus Indonesia Inggris)