またたび

どこかに住んでいる太っちょのオジサンが見るためのブログ

威風堂々

2011-07-20 08:23:40 | 震災関係
磯の香りとはほど遠い匂いが立ちこめた。
先ほどから濃い霧が発生し、涼しいよりも寒さが目立った。
この時期になると岩井崎は観光客や地元の人たちで賑わうはずだが今は賑わうはずがない。
数が減った松が立ち並ぶ道を進むとやがて見えてくるものがある。
強さの称号「横綱」を持った男が見えてくる。

ただ静かに遠くの水平線を眺めている。
いや、立ち向かっているのだ。

立ち向かう男とは第九代横綱【秀ノ山雷五郎】
周りの家屋は津波によって流されたが強い男は負けずに以前と変わらず聳え立っていた。

威風堂々と構える姿を見て、鳥肌が立った。

負けていない、津波ごときに負けてられない。
そう秀ノ山雷五郎は語りかけているようだった。

「強い男」から「絶対に負けない男」となった。

濃霧がより一層濃くなった。
しかし、霧は必ず晴れる。
そして陽が辺りを照らす。

そう思い、打ち寄せる波をただ眺めていました。


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