・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

カツゼツとにごり

2010年05月08日 | Weblog
羽田空港ターミナルの BIG BIRD をビックバードと放送するアナウンサーがいた。
日本人どうしなら、ビックと呼んでも big と聞き取るが、そうでない人もいるだろう。

古くからのクルマに、紳士好みといわれる Buick というのがあった。
カタカナにするとビュイックだが、こう聞いた覚えはない。ビウイックと書く人もいるがこうも読まれない。耳に残っているのはビックだけ。

何の話か見当がつけば big も Buick もビックで聞き分けられる。
クでもなくグでもないように、ビでもビュでもないように聞こえるように発音するのが日本語だろう。

新しい辞書だけに載っている滑舌という業界用語がある。
MS-IMEにもなかったのでいま登録した。
滑舌をよくしなさいと仕込まれるのだろう、アナウンサーと呼ばれる人たちの発音は、一音一音が区切られたようになっていて、いかにも歯切れよさそう聞こえてくる。
だがこれはデジタル式発音だから、音の歯切れがよくても、言葉の歯切れは必ずしもよくない。切り口上の部類に属して耳障りなのである。
放送原稿がカナでビックバードと書かれることもあるだろう。
放送されるとき、クでもなくグでもない発音で読まれれば耳に障らないのだが、それでは滑舌が悪いとされるのか、刃物で突き刺すような声でビックバードと叫ぶ。
これを聞いては、天気がよいから羽田にでも行って見ようかという気持ちにならない。

字で書いたように言うのが現代発音法なのか。
どこかで順序が逆転してしまっている。