Chef's Note

『シェフの落書きノート』

コラーゲンとソース

2007-08-19 | 美味しいお話
左は、フュメ・ド・ポワソン [fumet de poisson]
(魚のアラと野菜から作る)

右は、フォン・ド・ヴォー[fond de veau]
(仔牛の骨とスジ肉、野菜で作る)

写真は、冷蔵庫に保存されている状態です。
こんなにプルップルだったなんて知らなかったでしょう?

ゼラチン質をうまくとるには、あんまりボコボコと沸騰させない事。
長い時間高温で煮るとゼラチン質は、壊れてしまいます。

お魚とお肉料理のベースのソース。
マデラワインやベルモット等を煮詰めて、フォン・ド・ヴォーやヒュメ・ド・ポワソンを加えて、色々なソースに仕上げます。

ソースの全てにこれらが必ず入っているとは限りませんが…
マヨネーズもフランス料理の立派な基本ソースです。
(ソースと言えば、フランス料理なので…ここでは、あえてイタリア料理名は使いません)


女性が、食事時に出来れば多く摂取したいと考えているのは…

野菜とコラーゲン

野菜の繊維質(身体を中から綺麗にしたい…)
コラーゲン(肌に潤いと張りがほしい)

これらは、お客様ができる限り満足のいくようにとは考えてはいる。

でも、こうしてソースを仕上げる以前の状態を見ることはないと思ったので…
あえて写真を撮ってみました。

仕上げにソースの口当たりをより滑らかに風味豊かにするために良質の無塩バターを少し加えて、フランス料理のバターモンテという仕上げをすることがありますが…
あまりそのバターの脂肪分は、気にしないほうがよいと思います。

今、話題となっているトランス脂肪酸などが含まれるマーガリンなどより、かえって良質の無塩バターのほうが健康食に近いと僕は思います。

お魚の皮が苦手?
…意外にもそんな女性の方も多いのですが…
魚の皮にこそゼラチン質は多いのです。

人間の皮膚を美しくするには、やっぱり魚などの皮膚。
人間の骨を丈夫にするには、やっぱり魚などの骨。
…なっとくですね!

そして鮎やサンマのはらわたには、多くのビタミンやミネラルも含まれています。
それは、牡蠣などの貝類にも多く含まれています。

そのまま焼いて食べられる内臓を持つ魚は…
プランクトンや藻を食べている魚。
鮎や秋刀魚(サンマ)、鰯(イワシ)などです。

小魚など動物性のものを食べている魚の内臓は、内臓を取り出して焼いたり、煮たりします。


楽しく食べて健康になり…そして美しくなる。
女性のお客様が多いお店の必須項目となりつつあります。

食に関するプロは、ただ美味しいことだけを考えるのではなく…
食と健康のバランスを考えるべき時代がきていると思います。





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