Chef's Note

『シェフの落書きノート』

天然宮城産 夏牡蠣

2007-07-29 | 美味しいお話
天然の岩牡蠣は、夏に旬をむかえます。

山陰や能登半島が有名な産地ですが…
僕は、宮城産の夏牡蠣を使っています。
千葉県外房なども産地です。

メニューには、夏牡蠣と書いていますが…
通常は、夏牡蠣ではなく岩牡蠣と言います。
一般的に岩牡蠣は、本当に岩の様で貝柱の位置も良く捜さなければ見つかりません。

夏のコース『前菜盛り合わせ』にのせたいので、やや小ぶりで綺麗な殻のものが見つかりました。
松っちゃん…ナイスです!

10月には、養殖の真牡蠣(マガキ)が解禁になって出回り始めますが、夏の牡蠣を食べた人には、ものたりなく感じることと思います。
真牡蠣は、5,6,7,8月の夏の時期に産卵期を迎え、食用にはなりません。

夏牡蠣の天然の岩牡蠣に魅了されてから、あまり秋から冬の養殖の真牡蠣に魅力を感じなくなりました。
味の質が違うのは確かですが…。

岩牡蠣は…
濃厚なミルクのような凝縮した旨味。
口いっぱいに広がる海の香り…。

牡蠣は、天然ものの夏の岩牡蠣!

鉄分をはじめ、カルシウム、銅、亜鉛などのミネラル類も多く含み、ビタミンA・B1・B2・B12などのビタミン類も豊富に含んでいます。
そして、アミノ酸の一種タウリンが多く含まれており、そのタウリンには、血圧や血中のコレステロール値を下げる効果があり、高血圧症や、動脈硬化の防止に役立つとされています。
最高の健康食品です。

ネットなどではサイズが大きめだと思いますが、1個1000円位なんですね。
高いですね~!

牡蠣の殻をあけたら、水道の水を少し流しぱなっしにして、牡蠣の身の裏とヒラヒラしている部分を指の腹で水を流して洗ってください。

よく牡蠣をあけたときに牡蠣が含んでいる海水をボールにとって、その海水で牡蠣を洗う人がいますが…
危険です!
このやり方は、プロの人に多く見られます。

「こうするように教わった…」
何故、そんな危険な洗い方を考えたのか…
定かではありませんが…。

フランス料理で、その牡蠣などの貝が含んでいる海のエキスをソースに使う場合がありますが…
それは、加熱してからクリームを加えたり、バターを加えて溶かし込み、最後にレモンの果汁を加えるといったものなので…
危険性はなくなります。

海水には、大腸菌や雑菌がいます。
牡蠣で食中毒がよく起きますが、そういった処理の仕方に問題が多くあるようです。

何故、流している水道水で洗うのか?
水道水には、微量でも殺菌のための塩素が含まれています。
溜めてある水で牡蠣を何個も洗えば、水が汚れて菌が繁殖します。

流している水道水で洗えば、菌を洗い流してしまいます。
牡蠣の味が落ちるか?

それは心配いりません。
水道でサッと洗っただけで味が半減することはありません。

新鮮で美味しい旬の海の幸は、身に沢山の旨味を豊富にたくわえています。
味の半減を気にするよりも、食の安全に細心の注意を払うべきだと思います。

美味しいものをより安全に…
安心して楽しく食べてくださいね。





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