Chef's Note

『シェフの落書きノート』

蛸の柔らか煮! なんで大根?

2005-09-08 | 美味しいお話
生のタコ!(…オイラの事では、ありません…)
出来れば生きている蛸(タコ)が良いのですが…。

墨をかけられないように注意しながら…。
塩をタップリまぶして、よ~~~く揉んで…。
煮えたぎる位の沸騰したお湯に足の先からゆっくりと入れていくのが普通のタコのボイルの仕方。
新鮮な蛸は、すぐに食べるのであれば、あまり火を通さないのが美味しいですよね。

柔らか煮を作るには…。
大根を1本(長すぎないように適度な長さに切って、少し皮をむく)用意して頂いて…。
まな板に蛸を置き、大根の皮をむいた所で、ゴシゴシ蛸を大根で揉むように、しごくのです。

ゆっくりと余り沸騰させないようにして…煮ると…。
どうでしょう…。
蛸が柔らかく煮えるのです。

味はお好みで…。だしと砂糖、ネギ、生姜などで、柔らかくなるまで煮てから酒、みりん、最後に醤油といった順番で調味料を入れていきます。

大根で揉まないと…。どうしても固くなります。
蛸の繊維質が壊れると柔らかくなっていきますが…。
もう、その時は蛸本来の旨みは感じられない状態になっているはずです。

大根の酵素が、蛸を柔らかくするのです。
使った大根は、もちろん蛸と一緒に煮ても良いですよね。

大根などの根菜類の多くは、和食の場合、水から炊いて、串が通る位まで炊きます(煮る)。
串が通る位まで、火が通ったら、一度水にさらして温度を下げます。
それから、蛸や魚、肉等と合わせて炊いて…。
味が決まったら、ゆっくりと冷まします。

温度が下がる時に、材料が味を吸って、味がしみ込むのです。

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