おくのほそ道

漫画「ジパング」にハマったが故に興味は海上自衛隊へ!護衛艦を見るための旅行、漫画やサッカーなど、趣味をメインに語ります

ジパング 航跡418

2009-10-11 | ジパング
ちょっともう…展開がいきなりすぎて、ジパングに対する気持ちがいろいろと揺らいでます(^^;)

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砲弾の直撃を受けて真っ二つに折れる“みらい”の、CIC内部に押し寄せる海水に飲み込まれる桐野・麻生たちの姿…
そんな悪夢に悩まされていたひとりの男がベッドで目覚める。
豪邸に住むその男は、外出のため執事に花を用意させる。
同じ頃、グールドは立ち寄った店のTVに映し出される、環太平洋条約機構締結10周年で招かれた、日本政府代表団のニュースを見る。
彼は、戦争終結前から巨万の富を動かし、その影響力を財界・ワシントン、そして軍にまで及ぼすことのできる謎の日系人デニー・マツオカという人物の伝記を執筆していたが、今日まさにその人物と会うため、墓地で待ち合わせをしていた。
墓標の刻まれていない墓石の前に、車椅子で現れたマツオカこそが、14年前にグールドと共に米本土へと渡った角松その人だった。
角松は帰りがけに言う「日本からの来客があるんだ」と。

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B29でクエゼリンを後にしてから、いきなり14年後に話が飛びました。
沈み行くみらいが描かれていたので、もしや脱出できた乗員がいたのでは…!?と、淡い期待を抱いたのも束の間、はっと目覚めた男の顔を見て
「…誰??」

本来なら、ここで
「あ~、角松がB29で太平洋を越えながら、ゆっくり眠っている間に見た夢だったのか!」と言いたいところだったのだけど、お馴染みの、ギザギザの前髪がなければ、誰も一目で角松だとは気付かないと思うの。

しかも、目が覚めたページの左側の、5ページ目が全コマになっていて、そこにタイトルが入っているものだから、
「あれっ?今週のジパング、どこから始まってるの??」
って、変な風に混乱してしまった orz...

で、そこからまた数ページ、私たち読者が状況を理解するための手がかりが全くない状態で読み進めなければならなかったのが不安だったんですけど…
9ページ目に入って、TVが“対日講和から13年”と報道しているのを見て、ようやく年月が飛んでいることに気付くという、まさかの展開に本当にびっくりしてしまいました。

しかし、なぜここで一気に時間を超越させてしまったんだろう?

大和とみらい、草加と角松の諍いに時間と精力をかけすぎたため、それがひと段落したことで、話の視点を大きく変えたくなったのかな。

確かに、角松が米本土へ行ってからの細かい設定や行動を考えてたら、それだけでまた、掲載に何年もかかってしまうだろうし、一度話を大きく進めておいてから、過去を振り返りつつ埋める形の方がいいのかも…
今週号の急展開の理由に関しては、そう考えることにしました。

で、戦争に関してですが…

“14年前の今日、マリアナの海にみらいは消えた”と書かれていることから、ジパング世界での現在は、1957年12月13日ということになるのですが、戦争が「対日講和」という形で終結したのが13年前の1944年らしいので、ここでは現実世界よりも1年早く、しかも角松が米本土へ渡ってから1年以内に終戦へと持ち込めたことになります。

…すごい展開だ(^^;)

また、終戦が早まっただけでなく、歴史が以下の事項に関して変わっていることにも注目です。
・原爆は日本には落とされていない
 →最初に米の原爆実験が行われたのは1945年7月なので
・日本は「無条件降伏」していない
 →アメリカ側の放送での「対日講和」という言い方で
・1947年に「環太平洋条約機構」発足
 →現在まで、このような組織は実在していない
  ちなみに、日本が関係していない北大西洋条約機構(NATO)発足は1949年

日本政府代表団の訪米のニュースにあわせたかのように、これから日本からの来客を迎えると角松が言っていることから、その訪問客は、日本政府代表団に紛れている菊池という可能性が高いのかな。

今後はその来客と共に、1957年以前へと過去を遡るストーリーに突入するのだろうけど、この14年間が、草加が角松に託したとおりの“ジパング”になっているのかどうかの「答え合わせ」も兼ねているのかと思うと、興味深いっていうか、感慨深いものがありますね。

それから、この1957年という年代をあえてここで出してきた、その意味を知りたいと思っています。
ジパングという話の最終地点が1957年なのか。
それとも、1957年以降も続いていく話ではあるけれど、先に進むために一旦ここで過去を振り返る形を取るだけなのか。

…山ほど知りたいことがあるわ(^^;)
まずは次回を楽しみにしておきます。

それはそうとして、
角松が嫌いな人にとっての今週号は、結構ムカついた内容だったかもね。
角松寄りの私ですら、「こんないい生活ができてるのは、死んでいった二百数十人の犠牲あってこそなのに…orz...」って複雑な気持ちになったから。
そりゃ、角松のせいじゃないけどさ。
人間として、ちょっと複雑な気持ちにもなってしまうわけですよ、やっぱり。

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