おくのほそ道

漫画「ジパング」にハマったが故に興味は海上自衛隊へ!護衛艦を見るための旅行、漫画やサッカーなど、趣味をメインに語ります

ジパング 航跡420

2009-10-28 | ジパング
正直、ますますジパングの着地点がわからなくなってきた…(^^;)
いや、この迷走っぷり(失礼!)も、私は充分楽しめてますが。

と言いつつ、1週間遅れの更新でホントに申し訳ありません。。。という感じです。反省。

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角松にとって唯一の気がかりは、菊池のその後のこと。
如月は、戦後日本の復興に、菊池が深く関与していた事実を角松に語り始める。
講和を実現させた一連の施策は、菊池が考えた青写真を基にしたものである、ということを。
現実世界では起こりえなかった“第四次近衛内閣”で、海相として入閣した米内のブレーンとなって講和に係わり、民主化への改革案を巡って米内と議論を闘わせ、戦後日本のイメージを日本の中枢に植えつけたことを角松は知る。
その過程での軍部の抵抗については…海軍は滝が、陸軍は瓜生が抑え、そして大陸に関しては石原莞爾の存在がほのめかされた。
そして本題となる菊池の消息がついに如月の口から語られた。
4年前の5月、如月と吉村に見送られて飛び立ったまま、行方不明となった政府チャーター機に、菊池と桃井が搭乗していたことが。
出発前に菊池が語っていたという、みらい乗員の戦いへの総意を聞き、角松は日本へ行くことを決意する。

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菊池、終了のお知らせ…。
ま、マジで…?

最初見た時は、菊池の存在がたった1週の回顧で消されるとは思ってもみなかったので、話の展開的には結構呆気に取られたというか、笑えるくらい面白かったのです。

が、菊池が飛び立つ前に、珍しく顔を揃えた如月と吉村に対して語った言葉の意味を考えてみよう、と何回か熟読しているうちに、不覚にも涙が止まらなくなってしまいました。

各地での大空襲や原爆投下、沖縄地上戦の悲劇を乗り越えた日本国民が、国の復興にかけた思いと努力の日々を菊池は知っている。
そして、それらが起こらなかったジパング世界では、人々が不満を募らせ、政府を批判しているという現状。
本来なら、数百万人という人々が命を失ったはずなのに。

…それでもいい。
彼らが今生きていることこそが、みらい乗員らの戦いの目的だったのだから。
生きてさえいてくれればそれで充分だと。

事実を知る人間はほとんどいないけれど、確かにあの太平洋で命をかけて戦った人間がいたことを菊池は知っている。
だから、未だに消息の知れないみらいとその乗員に代わって、そのことを今ここにいる菊池自身が、如月と吉村に話しておきたい…。

まるで自分の死期を悟ったかのような文言に、ここまでの菊池の苦労とみらいへの思いが偲ばれて、読んでいるうちにいたたまれなくなりまして。

多分角松も、同じ気持ちで聞いていたのではないかと思うのです。
これも正直、最初は
「なんで今さら日本へ行くとか言い出すんだ?行っても何もできないし」
って思いましたよ。(すでに頼みの米内は亡くなっている:1948年死去)

でも、角松自身が行ったアメリカでの終戦工作と平行して、菊池が日本を正しい方向に導こうとしていたなら、自分がそれを引き継がなければならない、と角松が思い込むのはわかる気がする。
知る者は、知らざる者を正しい方向に導く義務があるから。
全てのはじまりは角松からだった、ということでもあるし。

さて、4年前そんな風にして消息を絶った菊池と桃井なのですが、現時点では死亡扱いにされてはいても、正直なんとなく怪しい行方不明なんですよね。
“機体、乗員共に、今日まで発見されていない”そうなので。
墜落したなら、浮遊物や少なくとも油は浮いているはずだから…。

期待を込めて、ではあるけれど、最終回近くになったらひょっこり角松の前に姿を現す可能性も捨てきれない私なのでした。
少なくとも、その含みを持たせた書き方をしてると思う!
楽しみにしてますよ。

今号、菊池以外のとこでは、前から気になっていた軍部のことが若干はっきりしました。
限られた回想シーンの中で詳細に書くのは無理としても、すごく簡潔にまとめられてしまったな~という感想しか持てませんでしたが。
あれでは東条英機と陸軍が、全く関係ないもののようにも感じられてしまうし。

それから、ジパング世界と現世との違い、再び。
・「第四次近衛内閣」発足
 →現実には東条ー小磯国昭ー鈴木貫太郎の順で、近衛は1945年自殺
  NHKドラマ「白洲次郎」で、貴族出身で弱いとかなんとか言われてたけど…
・軍部(自衛軍として既出)だけでなく、大臣まで存続している
 →「海相として入閣した米内大将…」のセリフ有。

未だ触れられていない戦後で気になるのは、ソ連の存在なんだけど、終戦間際の混乱に乗じて占領された北方領土は、ジパングの世界ではどうなっているんだろう?
それから勝手なものいいだけど、来るべき未来に備えて半島の北の方を、今からなんとかしておきたい!

…っとまあ、今回はこんな感じです(^^;)

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