おくのほそ道

漫画「ジパング」にハマったが故に興味は海上自衛隊へ!護衛艦を見るための旅行、漫画やサッカーなど、趣味をメインに語ります

ジパング 航跡410

2009-08-01 | ジパング
各方面へ波紋を広げる、みらいの米艦隊への通信内容。
(写真は、草加がカーネルに大和接舷を指示した際の、艦艇の位置を表した図です。参考資料として…)

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自分たちを乗せた救命筏の後方より飛来する砲弾が、前方の海域へ着弾する様子を見た杉本らは、みらいが自分たちを救出するために、米艦隊の射程圏内へ入ってきたと考え、焦る。
そのみらいは、激しい攻撃に耐えてはいたものの、中にいる乗員へのダメージが大きく、桐野は麻生の言う“あらゆる選択肢”の中から、米艦隊への通信を試みる。
曰く、米艦隊が拿捕を試みた大和は沈没したこと、みらいは米艦隊との交戦の必要がなくなったため、全乗員の安全と生命の保証が為されれば、戦闘放棄と武装解除に応じ、拘束をも容認する、と。
その通信を傍受した、帝国海軍・救助派遣艦隊に救出された大野艦長、クエゼリン基地のクラーク・グールド、そしてミッチャー。
みらいの要求を呑むよう進言するカーメルに対し、ミッチャーが下す決断とは…?

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正直なところ、みらいの投降に関しては、全く以って想定の範囲にきっちり入っている出来事だったので何とも思わなかったのですが、

①大和から退避した救命筏グループの位置関係
②麻生に指摘される以前に、桐野がやろうとしていたこと

…に関しては、相変わらず謎だらけな今週号でした。

これまでも、“原爆奪取を目論む米駆逐艦の、大和移乗阻止!”を目的として、攻撃を行っていたはずだったのに、大和が沈んだあとも、駆逐艦の後方から砲撃を仕掛けてくる米艦隊に、回避運動を行いながらも向かっていくみらいの現時点での目的とは何なのだろう?と、いう疑問はあった。

が、今週号で、柳たちの救命筏が向かう先(みらい方面)に落ちた砲弾に対し、「我々のことは気にせず、射程圏外へ離脱を!」と杉本が叫んでいることによって、ストーリー的にみらいは、

 大和沈没→(任務完了・次の任務へ)→杉本・柳ら救出

という方向へ向かっている設定であることがわかりました。
(漫画の中で登場人物は、狙ったものでない限り、単なる思い込みや勘違いなだけの、無意味な発言はしないので、作者の意図によってセリフを吐いている)

が…ですよ。

これまで、そんなみらいの行動を示唆するような描写が全くなかった上、救命筏の位置を把握しているはずのみらいが、その筏を挟んで対象に位置にいると思われる米艦隊に向かっていってるのは、あまりに不自然だと思うのです。
(救命筏の直上を、キレイに砲弾が飛んで行ったからなぁ…;)

本当に救助するつもりなら、こんな危険な位置関係でいるはずがない!
みらいが進めば進むほど、筏が危険にさらされるし、だいたい救助なんかできる確立は皆無でしょうよ。

しかも救命筏に関しては、みらい側の1隻だけでなく、今回は大和側の大量な救命筏が、帝国海軍の救助派遣艦隊に救助されている様子まで描写されているんですけど、これも結構な突っ込みどころが満載ですよ。

同じ時間帯に出発した杉本たちとは、かけ離れたところまで逃げているのは、さすが軍人さん!と思うけど、米艦隊とみらいの交戦の気配すらない海域で、救助されていることに、まず違和感。
(しかも唐突すぎる)

それに、いくらなんでも手漕ぎのボートで…大和沈没地点から60キロまで到達するのはかなり大変だと思いますよ。
仮に大和が速度15ktで1時間進行後、沈没したにしても、同じ位の速度で大和から逆方向に逃げなければならないと思うんだけど、それって可能なのかなぁ。
(筏が丸い形であることと、オールが2本しかない状態で)

だいたい大和下艦から1時間経っていたら、すでに原爆が海底で起爆してる頃だわ。
↑…って、実はこれに関しても、前々から気になっていたことの1つでね。
マリアナの深い海底に沈んだら、水圧で起爆装置が壊れるから、結局原爆はそのまま幻で終わるの?
それとも最終的には起爆するの??

是非、この原爆の謎に関しても、いつの日かストーリー内で言及して欲しいものです。

で、桐野からの投降準備の通信を傍受した、関係各位の反応ですが…

・帝国海軍、大野艦長→大和沈没に、只々ショック
・クラーク、グールド→日本軍とは規範を異にしているみらい乗員に興味深々
・ミッチャー→みらいの、戦闘艦にあるまじき覚悟に驚きを隠せない
・カーネル→ミッチャーに即、みらいの要求を呑むよう連絡を入れる

米軍関係の興味はすでに、原爆からみらいへ移っているようです(^^;)
一気に話が進む兆し…。

イージスシステムは元々アメリカのものだし、それらを含めた未来の情報は、早期講和への何らかのアイテムになるかもしれない。
けど、ここに来るまでに失った命が戻ることはないし、結局何のための戦いだったのだろう?という無力感で、みらい乗員も読者も心のリハビリが必要になってくると思う。

…大和の原爆をめぐる戦いでは、本当に人が死にすぎたよ。

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