おくのほそ道

漫画「ジパング」にハマったが故に興味は海上自衛隊へ!護衛艦を見るための旅行、漫画やサッカーなど、趣味をメインに語ります

3/16 長崎・佐世保ツアー(その3)

2008-03-23 | 旅行・イベント
フェリータミナルを後にした私たちは、艦艇一般公開が行なわれている海上自衛隊倉島岸壁へと向かいます。
←1年前にはなかった高速道路がこんなに出来ている!

が、その前に、海自エリアを通り過ぎ、先に掃海艇などが見渡せるという干尽(ひづくし)岸壁へ行ってみました。

海沿いを道なりに歩いていくと到着するその場所には、船が1隻泊まっていたけど、ひなびた雰囲気が漂っています。
(時々は海自の艦艇もこの場所に停泊することがあるそうですが)
ただ、海側の見晴らしはすこぶる良く、倉島岸壁からは遠い掃海艇やその他の小さな船も、ここからは非常に近く見えました。
←干尽岸壁より撮影

そこから戻って倉島岸壁へ。
海自の敷地へ入って見学者名簿に名前を書きます。
…相変わらず閑散としてますね。
毎週土日に一般公開を行なっているので、この場所で自衛艦を見ることは珍しいことでも何でもないのでしょう。

今日の公開担当艦はDD127いそゆきです。
手前に接岸されていたDD132あさゆきを通って、向こう側のいそゆきへ行きました。
一般公開とはいえ、ここでの見学は甲板上をぐるっと回って担当自衛官の方の説明を聞くだけで、艦内の見学などはできません。
それでも現職の方の、説明以外のお話を聞くのは楽しみ…。
←魚雷発射管の蓋が開いている!

何がきっかけだったのかは覚えていないのですが、自衛官の定年の話になって…
(私たちが話を振ったわけではなかったのですが、お昼ご飯の時にちょうど幕僚長の定年は何歳だ?とか、1佐は56だったとか、そんな話もしていたので話題的にはナイスタイミングだったのですよ!)

最近は入隊してきても辞める隊員が多く、10人中5人は1年後に辞めているような実情なのだそうです。
何かあって怒られたりすると、もうそれでイヤになってしまうとか。
若い隊員の補充が難しい状況から、定年を一般の公務員と同じ年齢まで引き上げる方向に向かうのでは…とその隊員さんは言っていました。
(「私が定年を迎える頃までには」という注意書き付で、ですが。ちなみにその方は2曹で推定年齢30歳前後)

何か質問はありますか?と問われたので、考えた挙句、聞いてみました。
「あたごの事件で、内火艇を下ろすのに15分もかかるのは遅すぎる、とTVで批判されていましたが、本当に遅いんですか?」
と。
その答えは…
「…昼間だったら当然もっと早くできます。でも、あの時は当直しかいなかったはずなので、その位の時間がかかったのは仕方がないと思います」

あ!そうだ、そうですよね!って、なぜかホッとしている私。
っていうか、政治家とか評論家という名の素人が現実を知らずに揚げ足取りのような批判を展開するのはどうなのよ?という思いを強くしたわけです。

あたご事件に関しては、隊員さんにとって身内のことでもあるわけですから、興味本位でズバリ「どう思います?」なんて聞く気はさらさらなかったのですが、先ほどの質問がきっかけになったのか、2曹の方から「あたごに関しては不運としか言いようがないです」と自ら語り始めて…。

この2曹も関門海峡を通る際などに、漁船の傍若無人っぷりを体験しているらしく、
「我々は貨物船のことを“ダンプカー”、漁船のことを“暴走族”って呼んでます」
と言っていました。
その“暴走族”を見つけた時のやりとり…
「漁船来た。警笛鳴らせ」
「鳴らしました」
「…こっち見てねえぞ!!」
笑っちゃいました(^^;)…ホントは笑い事じゃないけど。

ご自身が海外の港に寄航された際の体験を交えて、自衛艦が軍艦であったなら…というお話もして下さり、私もそれに概ね同感だったのですが、現実には軍艦扱いされていない艦艇乗りの方の複雑な心境をうかがい知ることができたような気がしました。

そして「あたごの事件があったので、あしがらという新しいイージス艦が佐世保に来て、これから1年はずっと訓練ですが、かなり厳しいものになると思いますよ」と。
…そうでしょうね。
21日、海自内の処罰等の発表があったと同時に、衝突時の当直態勢や会話なども発表されていましたが、ウイングの見張りが通り雨で艦橋内部にいた、っていう話を聞いた時には正直信じがたかったです。
フォローのしようがないよ…あたご。

あしがらの方を振り返って、
「今日は珍しく佐世保のほとんどの艦がいるんですけど、ゴールデンウイーク前には全国から艦艇が集まってきますから、また来て下さい」
という話を聞いて、忘れていたことを思い出しました。
そーだ!毎年春先に、艦隊集合があるのだ!
一昨年は舞鶴、去年は呉、そして今年は佐世保かぁ~!!
電飾がきれいなんだよなぁ~(*^-^*) ←写真で見ただけだが;

そして、この“いそゆき”は、なんと翌日から訓練で出港するのだそうです。
うわ~、厳しい!
出港前日なのに一般公開だなんて…。
だから、シースパロー発射機に「装填中」という張り紙がしてあったのですね。
(訓練用実弾入り、ってことです…;)
←模擬弾の左のセルが「装填中」

見学のお礼を言って、いそゆきを降りた私たちが向かったのは売店。
1年前の怨念がある場所です。
そしてそのブツを真っ先に確認すると…
「自衛隊便箋 ¥130」
…なんでやねん!
私には200円で売っておいて!
しかも、陸自広報センターでは100円で売ってるシロモノだ!
納得できない。。。

とはいえ、今更1年前の文句を言う気も起きないし、前向きに新しいグッズを探してみたけれど特に見当たらない。
自衛隊限定の、おもろいネーミングのラーメンがあったけど、これを持ち帰るにはガサ張りすぎるし、横須賀でも売っているかもしれないし…。
今回は収穫なし、とWCに寄ってから、「ごめんね~」と待っててくれたWさんに声をかけると、
「おくさん、これ見て」と、ショーウィンドウを指差すその中には…

おおおっ!
なんと、あたごワッペンが…!


中に同じタイプのものが売ってた、というので、再び売店に入りその場所をあさってみると、どうやらイージス艦名限定で作られた業者のワッペンらしい。
舞鶴にはあるのかもしれないけど、あたごグッズを見たのはこれが初めて。
(昨年6月に横須賀で聞いた時には、「よその基地の艦艇のグッズは基本的に作らない」って言ってたのでそれを信じていた)
とにかく、ウィンドウの中にあった残り1枚の紺地のものを即購入しました。(白地のは数枚あった)
Wさん、見つけてくれてありがとう…(涙)

海自エリアを出ると、そこは海保エリア。
道沿いに接岸している巡視船を見ることができます。
そこにあった巡視船LS235「にじひかり」を見るのがWさんの目的だったそうです。
←左が「にじひかり」

除籍後、配置換え?(…スマン、Wさん;)
こんな小さい船の情報まで気にかけてるWさんは本当にすごい!

私は佐世保を17:25のバスで出る予定で、それまでまだ数時間あったので、Wさんにとあるお店に連れて行ってもらいました。
アーケード街を中程まで進んで、ちょっと横にそれた所にある「蜂の家」です。
カレーとシュークリームが有名とのことで、名物のシュークリームセット(¥500)を注文。
←中には果物が入ってます

おしゃべりをしていたら、あっという間に帰る時間ですわ…。

また4月にね~!という約束をして、Wさんと別れ佐世保ともお別れ。
いつ来ても長崎旅行は楽しいよ。
今年の横須賀はちょっと問題が多すぎて、イベントも中止になる恐れがあるだけに、つい佐世保に期待してしまいますね。

※お断り:一般公開で自衛官の方のセリフとして書いているものは、“確かこんな内容だった”というレベルのものと捕らえていただければ幸いです。

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