夢のあと

釣りには夢があります。夢を釣っていると言っても過言ではありません。よって、ここに掲載する総ては僕の夢のあとです。

サフラン

2010年11月20日 21時19分26秒 | その他
サフラン。僕はこの名前だけは知っていました。でもそれが何なのかはまったく知りませんでした。
 一昨年のあるとき、我が家の裏の空き地に季節外れに綺麗な花が咲いていました。ほとんどの雑草が息をひそめた10月頃、一輪の見事な花が咲いていました。普段は植物にあまり興味を示さない僕ですが、この不思議な光景には目を奪われました。さっそくその植物が何か?を調べたのですが、植物に滅法弱い僕ですから判らずにいました。
 そんなことを思っていた頃、メールだけのお付き合いをしていただいていた素敵な女性にこの花の同定をしてもらいました。彼女は僕より年下の女性でしたが、すこぶる頭の回転の良い知的な女性でした。きっかけは僕があるものをオークションで落札したことからですが、その直後の彼女に人生最大と言っていいほどの不運が訪れ、そしてまた僕も体調をすこぶる悪くしていた頃なのでお互いが不幸で繋がった感じでメールを交わしていました。彼女からのメールは言葉の端々にその優しさがあふれ、その中にまたピシッとしたスジが通っていて、読んでいて僕の心にとても優しいものでした。人生の最大転機を終えた彼女はその後花屋さんに勤務しました。そこで彼女ならこういう野に生える花も知っているかもしれないと思ってこの花の名前を聞いてみました。すぐに彼女から返信があってサフランである旨の回答を頂き、このとき初めてサフランが植物の名前であること、そしてこれが世界一高級な香辛料と言われるサフランであることを知りました。
 そんな彼女にも僕のPCが壊れてアドレスが判らくなってしまったため、今年もこうして素晴らし花をつけた事もさえ報告できずにいます。きっと彼女は怒っているかもしれません。僕が突然メールをしなくなってしまったのですから。でも、あの短い期間、彼女には本当に勇気付けられ、沢山の人生勉強をさせてもらえました。
 彼女、元気にしてるかなぁ?

 僕の中ではそんな素敵な思い出を甦らせてくれる花…サフラン。今年も可憐な花を咲かせてくれました。