有田芳生の『酔醒漫録』

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民主党「大敗」の責任はどこにあるのか  2

2010-07-16 10:30:31 | 政談

 7月15日(木)近所の知人から「おめでとうございます」と挨拶されたあとでこう言われた。「投票方法がわからなくて、『民主党 有田芳生』って書きました」。比例区は個人名か政党名を書くからこれが有効票にカウントされたかどうか気になった。民主党本部のNさんに調べてもらうと有効票だという。ホッとした。「民主党 ヤワラちゃん」でも有効だという。市ケ谷で岩見隆夫さんのインタビューを受ける。最初にこんな会話。「取材が殺到したでしょう」「いえ全然」「おかしいねえ」。岩見さんは私がトップ当選したことを政治の現状のなかで肯定的に意味付けたいという。知名度があるだけの「有名人」を候補者とする時代は終わったというのが岩見さんの見解だ。17日の毎日新聞「近聞遠見」に掲載される。選挙の敗因については消費税問題の唐突な提案とともに政治家への有権者の「眼」についても語った。鳩山由紀夫前首相は「政治とカネ」や普天間飛行場移転問題で発言がブレにブレた。菅直人首相もまた税制改革発言で言い訳をせざるをえなかった。政治家にとって一貫性はもっとも大切な資質ではないか。マックス・ヴェーバーのいう「情熱と判断力の二つを駆使しながら、堅い板に力をこめてじわっじわっと穴をくり貫いていく作業」(『職業としての政治』、岩波文庫版)だ。政権交代後の変化を有権者は大いに期待した。日本が「かつてない民族的閉塞感」(岩見隆夫『政治家』、毎日新聞社)に陥っているからだ。ところが有権者にすれば鳩山前首相も菅首相も「堅い板に力をこめてじわっじわっと穴をくり貫いていく作業」をしているようには見えない。かくて失望感が広がり、それが投票行動に現れた。比例区では16議席に留まったが、菅内閣が誕生したときには20から21議席まで届くだけの支持率があったにもかかわらずだ。わずか1か月でも世論=投票傾向は大きく変わる。