有田芳生の『酔醒漫録』

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「前衛」でも「後衛」でもなく

2009-05-29 10:55:01 | 思索

 5月28日(木)090526_12440001 平河町で定例役員会。新橋に出て身体調整のためにクリニック。板橋でミニ集会。昨年10月ごろに商工関係の小さな集会に招かれたときのことを思い出した。1時間ほど語ってから質疑応答の時間になった。政治家は住民=国民にとって「サービス業」だと語ったことに対して、ある参加者から「それは違うんじゃないか」という意見をいただいた。私の発言は憲法15条「すべて公務員は、全体の奉仕者」との規定から、「奉仕」=「サービス」と理解してのことだった。「サービス」は語源的には「サーブ」(「奉仕する」「仕える」)から来ている。ところが生活のなかで「サービス」とは、商品に対する「アフターサービス」といった理解が広がっているからなのだろう、「政治はサービスとは違和感を感じる」と言われたのだ。アメリカにロバート・グリーンリーフというリーダーシップ理論家がいる。彼は「サーバント・リーダー」を唱えている。「サーバント」とは「仕える人」であり、「リーダー」とは「人々や集団を率いていく人」だ。矛盾するような言葉だが、そうではない。他人に奉仕することを通じてリーダーが生まれてくる。それは上下関係ではなく、水平的なものだ。「前衛」と「後衛」というものでもない。それを任務と理解するからこそ、ときには危険を省みることなく、人々より「半歩」あるいは「一歩」前を歩んでいく。それが本来の政治家だろう。