有田芳生の『酔醒漫録』

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小沢一郎を追い込んだ「情報戦」(2)

2007-11-06 09:36:17 | 政談

 11月5日(月)午後から平河町の新党日本第一支部で定例の会議。街頭宣伝などの打ち合わせをする。ここひと月ほど私が語っているテープを流しながら週に2回、マイクで訴えながら都内を回るのが週に1回というペースでやってきた。改善点とこれからのことを話し合う。毎週木曜日には田中康夫代表と平山誠総務局長とで国会情勢やこれからの活動について語り合う役員会がある。大きな話題となっている大連立の問題については、電話などで話し合ったが、こんどの会議でさらに意見交換をすることになるだろう。個人的な思いをいえば、1日かせいぜい3日ほどで賞味期限が切れるあぶくのような情報や予想屋のような評論などは判断から切り捨てることだ。あくまでも国民益を実現するためにいま何が必要かという視点で物事の推移を見つめていれば、そう過つことはない。テロ新法で困っているのは自民党だった。インド洋での給油活動が終っても、アメリカにとって「同盟関係に影響を及ぼすような性質の問題ではない」と国防総省当局者がマスコミ(朝日新聞。10月31日夕刊)に語っていた。年金問題や高齢者医療問題など、党派を超えて解決しなければならない課題は多い。そのためにどのような政治システムが必要なのかはもっと議論されてよい。ただしそのときの条件は党内益のためではなく、ここでも国民に開かれたものであることが必須である。小沢代表の判断と行動はそこに問題があった。

071104_11120002  しかし今回はメディアの責任が重い。小沢代表の行動と大連立を仕掛けた福田首相の真意を問う報道のバランスがあまりにも取れていない。どのような意図で大連立を申し入れたのか、公明党との関係はどうするつもりだったのか、政策的にはどのような合意が可能なのか、それはいかに国民益にかなうと判断しているのか……。説明する責任は一国の最高指導者である福田首相にある。読売新聞も匿名に逃げるのではなく、黒幕として動いたナベツネこと渡邊恒雄主筆に独占インタビューをすべきである。報道は小沢批判に流れてきた。しかしバランス感覚と批判精神があれば、大連立構想を推進する者たちの意図をこそ報じなければおかしい。ジムで泳ぎ、代々木。駅前で作家の中里喜昭さん、男性編集者のMさん、女性編集者のMさんと待ち合わせて「馬鹿牛」へ。宮本顕治、小田実といった故人の想い出や小説の現状など談論風発の4時間。中里さんが書いた小田さんの追悼文には川端治(山川暁夫)さんの姿も描かれている。池袋までいっしょだった中里さんと別れ際に力強い握手。ヘタレは去っていき、友愛だけが残っていく爽やかさ。駅前の書店で新訳の『カラマーゾフの兄弟』(光文社)を買う。