宇宙の彼方から

自然の不可思議な森羅万象に揉まれる自分や他人の有り様を見つめる。

米朝のゆらぎ

2009-12-19 06:28:46 | 北朝鮮
ボズワースさんの訪朝はほぼ予測の通りに推移した。
北朝鮮は兎に角、何とかここまでやってきたのだから、核技術もミサイル技術も、中途半端で終わらせる訳にはいかない。アメリカとの平和関係は結びたい、経済制裁も終わりにしたいのはヤマヤマであるが、核とミサイルは確実にものにしたいのである。
アメリカも東アジアをひとつの紛争危険地帯として、米軍を置いておきたい思いがある。北朝鮮との和合が出来てしまうと、残るは中国だけとなってしまい、中国だけを対象にした米軍駐留では非常に都合が悪い、片方で米中の蜜月を演じて置きながら片方では対峙政策をしているように見られてしまう。アメリカの見方としては、中国も北朝鮮も、韓国も、日本も・・・・要注意国家のレッテルなのである。
韓国も、日本もまだそれに気付いていないだけだ。
時の勢いのここがアメリカの監視から離れるのは非常事態であるとも言える。
そんな訳で、アメリカも北朝鮮と和を結ぶことになれば、韓国の姿勢も危機を回避しなければならない都合上で、流石のイ・ミョンバクさんでも北朝鮮と和を結ばざるを得ないと思われる。という事は自動的に中国やロシアの威光というものが、半島の先端にまで至るのだ。
日本も、やがてそのような時代が来ることを予測できているからの中国への擦り寄りなのである。
さてそこで米軍が、どのような選択をするのか?は、なかなか予断できぬが、日中との軍事技術の融合はアメリカにとっては危険極まりないことであるから、それだけは阻止しようとするだろう。
日本を縛り付けるためにあらゆる制御のための手を打ってくるかも知れない。
日本は残念ながら、米中にとっては戦略的に重要な地勢にある。
アメリカにとっての中国の情報拠点基地として、また、中国にとっては防衛前線基地として、最適な位置に属するのだ。
米中ともに、前科のある日本も強盗侵略危険国家としての要注意国家に指定しているのは変わらない。
これらを考えるに、米朝の平和への進行もなかなか容易ではないだろう・・・・・