システム障害はなぜ二度起きたか――みずほ、12年の教訓 | |
日経BP社 |
内容紹介
2011年3月、みずほ銀行は東日本大震災の直後に振り込み遅延やATM停止といったシステム障害を
連発、収束までに10日間を要しました。みずほ銀行が大規模なシステム障害を発生させたのは、
9年前の2002年に続き、2度目となります。失敗が繰り返される根本的な原因は、経営陣のIT軽視、
ITへの理解不足です。残念ながら、多くの企業の経営トップは、情報システムの価値やリスク、
現場の苦労を分かっていません。システム障害が繰り返される、という悪循環を断ち切るために、
日経コンピュータは本書を緊急出版しました。システム障害を身近な問題として
考えていただくためのきっかけとして、ぜひお読みください。
出版社からのコメント
日本経済新聞社のWebサイトに、当書籍の関連記事が掲載!
記事タイトル:「老朽化」問題先送りのツケ みずほシステム障害の深層
2011年8月8日月曜日から4日間に渡り連載されます。
目次
【第一部】 震災直後、「またか」の大規模障害
< 第1章 >
検証、混迷の十日間[緊急対応の遅れがトラブル拡大を招いた]
< 第2章 >
重なった三十の不手際[真因は経営陣のIT軽視、問題先送りのツケが回る]
< 第3章 >
このままでは「三度目」が起こる[経営陣は問題の本質に気づいていない]
【第二部】 合併直後、「まさか」の大規模障害
< 第4章 >
現場任せが諸悪の根源[トラブルの種は一九九九年八月にまかれていた]
< 第5章 >
無理なシステム統合計画を立案[当初計画は二〇〇〇年十一月に破綻]
< 第6章 >
大混乱の二〇〇二年四月[当面の危機は回避したが、問題は残った]
【第三部】 トラブルはどこにでも
< 第7章 >
金融機関で相次ぐ大規模障害[東京証券取引所、東京工業品取引所]
< 第8章 >
あわや人命にかかわる事態に[東京消防庁、国土交通省、気象庁]
【第四部】 システム障害と闘う
< 第9章 >
基幹系システムに危機迫る[肥大化に対処できる人材が払底]
< 第10章 >
経営トップがすべてを左右する[システムが分からないなら退任せよ]
< 第11章 >
計画作りがなによりも重要[プロジェクトの成否は計画次第]
< 第12章 >
今こそプロジェクトマネジネント[統括責任者なくして成功なし]
< 第13章 >
稼働後も油断は禁物[危機に備え、運用・保守を強化せよ]