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A Wallflower Christmas

2011年04月06日 | ★YL6~
A Wallflower Christmas
情報                    
作者:Lisa Kleypas
ジャンル:恋愛
種類:ペーパーバック、一般書
YL:6.8
ページ数:214ページ
語数:約49000語
お気に入り度:☆☆☆☆
Lisa Kleypas
St Martins Mass Market Paper

ストーリー
Bowman家の長男Rafeがアメリカからイギリスへやってくる。娘たちの結婚で調子づいた父親が長男のRafeにも貴族の娘をと考えたのだ。相手はLady Natalie。20歳の明るくて美人と評判の女性。父親の事業を継ぐには彼女との結婚が絶対条件なのだ。
問題は礼儀知らずで、放蕩者というRafeに関する噂。この縁組に不安を覚えた妹Lillianと元WallflowerメンバーのAnnabelleEvieNatalieのいとこで彼女のコンパニオンをしているHannah Appletonをお茶に誘うことにした。縁組がうまく運ぶようLady Natalieの好みなどについて、あらかじめいろいろと聞き出せればと考えたのだ。
しかし、Hannahを迎えたRafeは彼女に妙に興味をそそられつつも、無礼な態度全開。Natalieの話などそっちのけに内心お互い激しく対立するのだった。

感想
Wallflowerシリーズの続編。石鹸製造業で莫大な財をなしたBowman家の長男Rafeとコンパニオンをしている控え目なHannah Appletonの恋愛。
コンパニオンという立場から、いつもNatalieの陰になって地味で目立たない存在のHannah。Natalieを立てて気を使っている様子、やきもきします。ちょっと雑な扱いをされても、文句も言わず、控え目だけどかなりのしっかり者のHannah。好感が持てます。NatalieがRafeとの縁組に常にノリノリなので最後のほうはどうなるんだろうと(わかっていても)ちょっとドキドキしました。Rafeはおおざっぱで乱暴な感じなんですけど、意外と繊細で情熱的なところがありそう。
短い話ですが、思いのほか丁寧な流れのような気がしました。派手さはないけれど、盛りだくさんで元Wallflowerメンバーの事、特にLillianとEvieのその後の話も各1章くらいずつ使ってしっかり盛り込まれています。このあたりはサービス満点。

Hannahがやっているコンパニオンというのは日本人のイメージするコンパニオンではないというのは明らかですが、じゃ、具体的にどんな?と言えば、最初のほうでRafeの質問に答える形でHannahが直接説明しているので心配無用なんですけど、話し相手をしたり、付添役をしたり、裁縫やちょっとした身の周りの雑務もするようです。以前読んだ『不機嫌なメアリー・ポピンズ―イギリス小説と映画から読む「階級」』(平凡社新書)という本にもコンパニオンについて説明している章があります。引用しますと、“裕福な未亡人や独身女性の身の周りの世話をして、話し相手を務めるために雇われる女性であり、使用人とは違う”ということです。Hannahの主張によると、コンパニオンをすることによってallowance(手当、小遣い)はいただくが、それはwages(賃金)ではないとのこと。で、どう違うの?というRafeの疑問ももっとも。wagesは使用人を思わせるから、あくまでallowance、コンパニオンは使用人ではないのよ!ということのようです。

不機嫌なメアリー・ポピンズ―イギリス小説と映画から読む「階級」 (平凡社新書)
新井 潤美
平凡社

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