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Devil in Winter (Wallflower#3)の続き

2010年10月22日 | △多読について色々
きのう(10/10/21)のDevil in Winter(Wallflower Quartet#3)の続きです。
この本に出てくる
tilt at windmills
look a gift horse in the mouth
white elephant
という意味の分かりにくい3つの表現について調べてみました。


気になる表現 1
悪い親戚から逃れるために愛のない結婚を選んだEvie。なぜ“結婚”なのか、ということについて語っているシーン。
"(省略)An unmarried woman has little recourse, socially or legally. It isn't f-fair...but I can't afford to go tilting at windmills. I need a h-husband.”

recourseは「頼みの綱」。いきなりwindmill(風車)とか出て来て、何のことやらわかりません。
『アンカーコズミカ英和辞典』によるとtilt at[fight] windmillsは「実在しない敵[悪]と戦う」という意味で、
風車を敵軍と思いこんで突進したという「ドン・キホーテ」の話から来ているとのこと。他のいろいろな辞書を見ると、空想の敵と戦う、仮想の敵と戦う、不可能なことをする、不可能に挑戦する、などとありました。
Evieの場合、実在しない敵とは社会とか法律とか、実体のないような大きな存在のこと?


気になる表現 2
Evieと結婚すれば莫大な財産が手に入る。しかし、Sebastianにはひとつ気がかりがあるようで・・・以下のようなことを言います。
"Not to look a gift horse in the mouth," Sebastian said casually,"but how close is your father to dying ? Some people linger for years on their deathbeds. Very bad form, I've always thought, to keep people waiting."

特に意味がとれなくても、大丈夫そうな表現ですが、このシーンで馬の口が何に関係があるのかと思えば、ことわざからの引用のようです。『アンカーコズミカ英和辞典』によると、
Never(Don't) look a gift horse in the mouth.は、「もらいものの馬の口の中をのぞくな、もらい物にはけちをつけるな」。という意味で、馬は歯を見れば年齢や健康状態がわかるとされ、ここからlook a gift horse は「もらい物にけちをつける」という意味になったそう。
もらい物にけちをつける気はないが、とは言いつつ、かなりの無神経発言のSebastian。


気になる表現 3
St.James通りの商店街の建設だか投資だかの話をしている中でのSebastianの言葉について。そんなに需要が見込めないうえに、家賃も高いところだから、そのような商店街を作っても、一年以内にwhite elephantになってしまうのではないか、
I suspect within a year it will turn into a white elephant.と彼は言います。
White Elephant?とEvieがたずねると、急に姿を現したLord Westcliffが以下のような説明をしてくれます。説明の部分だけ抜き出します。
"A white elephant is a rare animal,"
"that is not only expensive but difficult to maintain. Historically when an ancient king wished to ruin someone he would gift him with a white elephant."

『新グローバル英和辞典』を見ると、
white elephantとは「(費用のかかる)もてあまし物」という意味で、
珍種で崇拝の対象;シャム王が嫌いな臣下に与えてその飼育費で破産させようとした、という説明が。
さすがWestcliff、あんた生き字引だね。役に立たない無用の長物ということで、この投資話は却下。white elephantという言葉をどこかで見た覚えがあったので、取り上げてみました。

勉強したなぁ~~~疲れた・・・

多読、英語学習とは直接関係ないのですが、スコットランド、グレトナ・グリーン駆け落ち婚について面白い本を読みました。
なぜ駆け落ちしなければならないのか、なぜスコットランドのグレトナ・グリーンで式を挙げるのか、などいろいろと疑問を解決。
イギリス式結婚狂騒曲―駆け落ちは馬車に乗って (中公新書)
岩田 託子
中央公論新社
内容は、イギリスの婚姻法、鍛冶屋での結婚式、実際に駆け落ちしたカップルについて、イギリス文学の中の駆け落ち婚(ジェイン・オースティン、ディケンズ、ジョージ・エリオット、オスカーワイルド)、ロマンス小説、現代イギリスの駆け落ち婚、などについて。18世紀半ばから駆け落ちが続発したのは厳格なイギリスの婚姻法が深くかかわっているようです。
愛情あるなしにかかわらずSebastianとEvieのように、資産家令嬢、馬車でかっ飛ばす、グレトナ・グリーン、鍛冶屋で大急ぎの結婚式、というのは駆け落ち結婚の典型みたいなものなんですね。(実際は鍛冶屋での結婚式というのはなく、作り話が独り歩きして有名になったようです。)実際に駆け落ちしたカップルの話は面白く、事実は小説よりもスキャンダラスでドラマチック。
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