農家 民宿 レストラン・あんすろーじ

安心な食べ物 スローライフ 自給自足
を目指す 日本一百性が似合わない二人の
生き生きしすぎてる・・・日常

殺すために生かす

2009年08月12日 01時38分26秒 | 合鴨君
初めてペット以外に生き物を飼いました。


田圃にいる合鴨君達は、とても生き生きしていて楽しそうでした。

今は稲に穂が出始め花が咲きだしたので、田んぼには置いておけません。

飼育小屋に収容したのですが、なんとなく元気がありません。

やはり水鳥は、水のある風景が似合います。

現在修君は小屋の外になんとかプールを作ろうと思案中です。飼育本によると

飲み水さえあれば、生きていけるのだそうですが、

狭いたらいにギュウギュウ入って水浴びしている

合鴨君達を見ると不憫でなりません。


でも、鴨肉にするだけならば、水(水道代)にお金をかけると利益が減ります。

とても複雑な気持ちです、田圃で一生懸命働いてくれた合鴨君達を

今度は太らせて食べようとしている自分たちに・・・




たとえばこの合鴨さんですが、左足を骨折しているらしく歩けません。

とうとう、餌も口にしなくなりました、鳴き声も上げません。

このままでは今夜あたり死んじゃうでしょう。



私はどうしてもこのように体が動いてしまいます。



餌を口に運び・・・



水を飲ませます。

濡れた地べたでは体が冷えてしまうだろう、

弱れば他の子たちに突かれるだろうと・・・

家に連れてきてしまいます。



修君も頑張れよ~と励まし「よしよし」と頭をなでています。




私達はとっても矛盾した行動をしています。

家禽であるならば、一人で餌も食べれなく、良質の肉にならない合鴨なぞ

淘汰すべきです。

労働力の計算をしたら割に合わないことです。

でもこの愛くるしい瞳で見つめられると、次の行動(処分)に出れません。

そしていたずらに命をながらげる為に、スプーンで餌を与えます。

怪我した箇所も痛むのだろう、衰弱して呼吸も浅い、

自分の行動はまるでペットに対してのようです。

矛盾しています。

誰か教えて欲しいです。私のこの感情の処理の仕方・・・



私はお肉が好きです、牛乳も卵も魚も食べます。
その為に
1年と数か月で最高級の牛肉になる為に飼育される子牛。

牛乳を頂くために、次々と出産させ、子牛の飲む乳を飲ませて頂く乳牛。

豚肉も鶏も同じ・・・

合鴨とて同じです、殺して食べる為に生かして(飼育)、そして殺す。

その現実に向き合わねばなりません。

自分の手で殺して食べるのか、人の手を介した物を食べるのか、

この小さな合鴨君のやや熱っぽい体温を感じながら、気が重くなるあみでした。

言い聞かせよう、この子には名前はない合鴨君であるだけだ。家禽なのである。

今日はあえて合鴨肉の解体の本を読んで寝よう、私達は百姓になるのだから・・